建通新聞社四国
2013/07/26
【高知】鏡川など3河川の堤防補強を9月に
高知県高知土木事務所は、南海トラフ地震による地盤沈下や液状化による長期浸水を防ぐため、鏡川、舟入川、久万川の3河川で堤防の耐震補強を9月ごろ公告する。鏡川は現在工事を進めている区間に続く延長250bほどを想定。舟入川と久万川については、現在進めている測量設計の結果を受け、施工場所を調整するが、舟入川は河口部に近い箇所、久万川は河口部から久万川大橋までの右岸側の一部での施工となりそうだ。このほかの区間でも2013年度内に工事着手する可能性がある。
耐震対策は、鏡川と久万川では堤防の天端から矢板を2本並行に打ち込み、堤体の下の液状化層まで到達させ液状化対策を図る。矢板の高さは鏡川で14〜15bほどとなる。堤防上部はコンクリート舗装を施す。舟入川では、河口部からの延長1`弱の堤防ですでに矢板1本を打ち込んでおり、今回は既設矢板の前面にもう1本を打ち込む。
鏡川では、河口部から天神大橋のやや上流部までの左岸側約2`での耐震化を促進している。12年度予算で鏡川大橋から九反田橋付近までの区間で両端から耐震補強を進めているが、区間の中央部での耐震補強が予算内で消化できなくなるため、今回改めて公告する。今後は、鏡川大橋から下流部についても13年度内に公告する可能性がある。また九反田橋から潮江橋までの区間を次のステップとして地元調整を行い、着工への準備を進める。その後は天神大橋上流部までの耐震化に早期着手する考え。将来的には右岸側も耐震化する。
舟入川では、当面河口部から鹿児排水機場付近までの約3`で耐震化を進める方針で、耐震照査の結果により左右岸の優先順位を決める。さらに鹿児排水機場から大津バイパスの新平田橋までの延長1・7`の測量と耐震設計を進めており、必要があれば将来的には耐震化を図る考え。
久万川では、河口部から久万川大橋までの耐震化を進める方針で、右岸側を優先して工事を行う方針。高嘯ゥら中久万までの延長3`では、測量と耐震設計の結果により将来的な耐震化を検討する。
国分川では、13年度内に右岸側の江ノ口川河口部から上流側での一部区間で耐震補強工事を発注する可能性がある。また高須からJR布師田駅付近までの延長2・3`では、測量と耐震設計の結果次第で将来的な耐震化を検討する。
このほか、下田川の高知市域区間延長3・3`と介良川の河口部からパワーセンター付近までの延長3`でも現在測量と耐震設計を進めており、将来的な耐震化を検討する。