日本工業経済新聞社(群馬)
2013/07/23
【群馬】県中之条土木と嬬恋村、御関所橋開通式
嬬恋村大笹で架設工事を進めていた国道144号の御関所橋完成を祝う開通式が19日、現地で挙行された。県中之条土木事務所と嬬恋村の共催で実施され、県からは小板橋信夫所長のほか笹森秀樹県土整備部長、古橋勉道路整備課長らが、さらに県議会から南波和憲議員と萩原渉議員、同村からは熊川栄村長、大久保守村議会議長らが臨席、そのほか村議会関係者や地権者など約80人が出席した。開通式に先立ち主な施工を担当した渡辺建設(嬬恋村)による安全祈願祭も行われ、新橋梁の末長い交通安全を願った。
式辞ではまず小板橋所長が「開通はこの上ない喜び。貴重な土地を提供くださった地権者の方々、関係者のご協力に心から感謝する」と述べた。熊川村長は「江戸時代には十返舎一九、小林一茶、前田利家などもこの街道を通行し、善光寺や草津温泉への通過点としてにぎわった」と紹介し、現在も産業や観光で重要な同国道が快適になったことを喜んだ。
来賓祝辞ではまず南波県議が「事業化に向けて何度も苦労があった。村長が熱意を持って取り組み、県を動かし着工となった。本当によかった」と語り同村の発展を期待。萩原県議は「国道144号は嬬恋キャベツの最盛期を迎え多くのトラックが行き来する。そこへ素晴らしい橋が架かった」と新橋梁をたたえ、村道へ移管される旧橋(ぐんまの土木遺産)を労った。
笹森部長は「御関所橋を含む全長250mの御関所工区は7つの交通軸の吾妻軸として事業を進めてきた。線形改良により物流の効率化を期待したい」と述べた。大久保議長は「道路整備は地域社会の活性化に欠かすことができない。本橋梁の整備は村発展に大きな意義を持つ」と力を込めた。
その後、出席者はテープカットや三代渡り初めなどを行い、念願だった橋梁架設を喜び合った。
新しい御関所橋は、橋長47m、上部工は鋼単純RC床版非合成箱桁橋、下部工は逆T式橋台(場所打ち杭)2基。