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建通新聞社(神奈川)
2013/07/22

【神奈川】神奈川県横浜川崎治水事務所 堀割川で不法係留船対策調査

 神奈川県横浜川崎治水事務所は、堀割川不法係留船対策調査を8月から開始する。
 増加する堀割川の不法係留船などを効果的、計画的に適正化するため、既存資料などを活用するとともに、現地調査などを行いながら、「(仮称)堀割川の不法係留船対策管理台帳」を作成する。また、業務船の適正化を図るため、恒久的な船舶係留・保管施設を整備すると仮定した場合の設置位置と概算事業費などを検討する。
 河川管理者の許可なく船舶を河川に係留することや、桟橋や係留杭などの工作物を設置することは、河川法で禁止されている。不法係留による河川管理上の支障は、@洪水の流下の阻害A護岸への係留杭の設置による河川管理施設の損傷B 船舶が流出した場合の河川管理施設の損傷C河川工事の実施の支障D一般公衆の自由使用の妨げE景観の阻害−などが挙げられる。
 神奈川県は、相模湾などの全国的にも有数な海洋レクリエーションの拠点があることなどから、県内の河川や海域に不法に係留しているプレジャーボートなどが多数見受けられる。2002年4月から「神奈川県プレジャーボートの保管場所に関する条例」を施行し、不法係留船発生の未然防止に努め、減少はしているもののなくなってはいない。
 横浜市磯子区を流れる堀割川には、今なお171隻の不法係留船がある(12年3月)。磯子区では、堀割川を活用して「水と緑の拠点・軸」を形成。水に親しめる緑にあふれるプロムナードとして整備し、河口周辺の水と緑の拠点に導く構想がある。これを実現するためには、不法係留船舶対策をなくし、景観を向上させることが大きな課題となっており、今回の調査で、係留・保管施設の新設も含めた対策を検討する。