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福島建設工業新聞社
2013/07/18

【福島】電気自動車/充電スポット444カ所追加/嵩上げで補助で県整備目標

 県は、電気自動車(EV)やPHV(プラグインハイブリッド車)向けの充電スポット設置計画になる「県次世代自動車インフラ整備ビジョン」をまとめた。経済産業省が24年度補正で打ち出した1005億円枠の「次世代自動車充電インフラ整備促進事業」に対応。同ビジョンに基づき、公共性のある充電設備の整備を行う事業者は、設置工事費を含め嵩上げ補助が受けられる。ビジョン策定は、嵩上げ補助を受けるための前提になる。県は電気自動車の普及促進に向け、ビジョンに基づく事業者の対応を促す。
 これら次世代自動車の普及促進を図るため、国は、26年12月までに、全国で11万4000基の充電インフラ整備を目指している。推進策として、このうち自治体や高速道路会社が策定するビジョンに基づいた充電器整備に対しては、機器購入費と工事費の合計額の3分の2を補助する。従来の補助が購入費の2分の1に限られているため、ビジョンに基づく機器設置のメリットは大きい。
 県内には今年4月10日時点で、充電スポットが、急速充電できる施設で46カ所、普通充電施設で117カ所ある。県は経産省の同事業の期間内に、さらに充電スポット444カ所の追加を目指す。
 今後の設置計画として、市町村単位で最低1カ所、さらに観光地など利用者が多い場所への設置と、幹線道路等での安定的供給確保を基本に@基本的な基盤整備A目的地充電個所B経路充電個所│の3つの類型で目標を立てた。
 @の基本的な基盤整備は、市町村庁舎や公共施設、病院等医療施設や駅などへの設置を想定したもので、市町村の人口割で設定。人口1万人未満の30団体には各1カ所、20万人以上の3団体には各20カ所など計187カ所の設置を目指す。
 Aの目的地充電個所は主要な観光レジャー施設などが対象。22年度の入込客数50万人以上の施設とその周辺などの条件に照らして、29カ所をピックアップした。下郷町・大内宿、いわき市・スパリゾートハワイアンズ周辺や各地の温泉街などが該当する。
 Bの経路充電個所は国道・主要地方道等の幹線道路隣接施設や道の駅、自動車販売店などへの設置。幹線道路は路線ごとに20`間隔で、ガソリンスタンドやコンビニエンスストア等を想定する。道の駅とその周辺26カ所、国道99カ所、主要地方道85カ所、さらに交通量が多い国道4号、6号の上位5地点で15カ所、主要地方道小名浜平線沿いで3カ所の設置を目標に置いた。
 嵩上げ補助はビジョンに適合していることが条件となり、次世代自動車振興センターへの補助申請前に、県の事前確認が必要になる。全国1005億円の枠内での補助になる。公共性のある施設として、充電設備に公道から自由にアクセスでき、他のサービスなど利用者を限定しないことなども条件なる。
 今後の整備目標は個所数でのカウントで、複数の充電機器の設置も可能。