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　国土交通省渡良瀬川河川事務所（堤盛良所長）は、本年度事業概要を公表した。本年度の事業費は、河川改修費、河川維持修繕費、砂防事業費を合わせて31億４３００万円で、対前年度比99％とほぼ横ばいとなった。群馬県内の主要事業でこれから公告する工事は桐生市川内町地内で建設を進めている日暮沢砂防堰堤建設事業。本年度から２号堰堤の建設工を実施する。工事は総合評価落札方式で８〜９月に公告を行い、発注規模は２億円〜３億円未満を予定している。

　本年度事業概要では、事業費として河川改修費に11億３９００万円、河川維持修繕費９億６８００万円、砂防事業費10億３６０万円を計上し全体事業費は31億４３００万円で、すべての予算項目で昨年度とほぼ横ばいとなった。
　群馬県内では、砂防事業で日暮沢砂防堰堤、大久保沢砂防堰堤、関守床固群での工事が主要事業として位置付けられているが、日暮沢砂防堰堤以外の２カ所については、すでに発注済み。
　これからの発注となる日暮沢砂防堰堤建設事業は、桐生市川内町地内を流れる一級河川山田川の支流となる日暮沢を対象として行うもので、土石流危険渓流が多数存在していることから下流にある人家や流域内を縦断する一般県道大間々駒形線の保全を目的としている。全体計画では事業費13億２０００万円を試算しており、２０１２年度末までで事業費ベースの進捗率は55％（約８億１０００万円）、本年度発注予定分を合わせると進捗率は70％強となる見通し。16年度までの完成を予定し、同沢の全延長約８７０ｍに砂防堰堤３基と管理用道路を建設する。管理用道路は、一般県道駒形大間々線からＬ５７０ｍの区間でＷ４ｍの砂利道を整備する。
　これまでに最下流側の１号堰堤および２号堰堤までの管理用道路（Ｌ３３０ｍ）の整備が完了している。設計は三陽技術コンサルタンツ（前橋市）が担当した。
　本年度発注する２号堰堤は、14年度までの２カ年国債での工事となり、規模は鋼製スリットの透過型堰堤、堤高14ｍ、堤長63・５ｍ、コンクリート打設量約２８００立方ｍ。鋼製スリットには鋼材約65ｔを使用する。堰堤の能力は扞止量１５２０立方ｍ、調節量１万９６５３立方ｍで２つを合計した効果量は２万１１７３立方ｍを見込んでいる。
　15年度以降は、２カ年で３号堰堤と残る管理用道路Ｌ約２００ｍの工事を行う計画としている。３号堰堤の規模は、鋼製スリットの透過型を予定しており堤高10・５ｍ、堤長43ｍ、コンクリート打設量１５００立方ｍ、鋼製スリットに使用する鋼材は46ｔで、能力は扞止量１０６５立方ｍ、調節量７８９４立方ｍ、効果量８９５９立方ｍとなる。