静岡県森の力再生事業評価委員会の2013年度初会合が9日、県庁内で開かれた。この中で県が、13年度の計画として人工林再生と竹林・広葉樹林等再生の2事業に総額10億0600万円の補助金を投じ、延べ1100fの整備を促進する方針を示した。
森の力再生事業は、法人県民税と個人県民税の超過課税を活用して06年度にスタート。民間(団体)などが実施する人工林の再生(強度の間伐・風倒木処理)と竹林・広葉樹林再生に対して補助している。12年度末までに総額64億4200万円の予算を投入して延べ8815fの整備を実施。全体計画1万2300fに対する事業進捗(しんちょく)率は72%となっている。
13年度は、県内全体で1100fの整備を促すことで、13年度末の進捗率を81%に引き上げる計画。事務所別の計画は、賀茂農林管内が71f、東部農林管内が266f、富士農林管内が67f、中部農林管内が208f、志太榛原農林管内が163f、中遠農林管内が160f、西部農林管内が165f。
一方、同委員会では、森の力再生事業スタートから7年目となったことから、事業全体の検証と評価、検証課題の整理、総括に向けた審議を行うこととした。初会合では、県が12年度に実施(補助)した森の力再生事業182件の中から、事務局(県)が事業評価対象候補として20事業を提示、委員からの意見で1事業を追加した。次回の会合で検証・評価を実施する。
また、県が事業の波及効果として、整備で発生した木材の有効活用が7年間で10万立方b、簡易作業車道整備が総延長315`となったことを明らかにした。さらに、建設業・造園業19者が森林整備へ新規参入し、森林整備の新たな担い手として活動していることも紹介した。
(2013/7/16)
建通新聞社 静岡支社