トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社
2013/07/09

【大阪】奈良・滋賀でリース検討 道路照明LED化

道路照明灯のLED化について、近畿圏では、大阪府、兵庫県、京都府、和歌山県の2府2県で取り組みがスタートしており、残る奈良県と滋賀県の2県では、大阪府のリース方式を参考に、本年度から事業化に向けた検討に入る。
 奈良県では、今春からLEDの試験運用を始めており、大和中央道に80灯を設置。7〜8月にはさらに169号中山トンネルにも数十灯が設置される。
 同県の道路管理課では、「試験運用での効果を検証しながら、秋口までに設置手法を固めたい」としており、2014年度予算にLED化の事業費を要望していく構えだ。
 担当者は、「一気にLED化するなら初期投資が要らないリース方式が最適だ」と話す。
 奈良県が管理する道路照明灯は約7000灯。今後は、大阪府の取り組みを基本に検討を進めることになるが、採算性や条例に基づく契約期間の設定、リース会社の有無など、大阪府と同様のリース方式が奈良県で成立するかの見極めが課題となる。
 トンネル部には、別に7000灯の照明灯があるが、リース方式ではなく通常の補修工事に併せてのLED化になりそうだ。
 滋賀県も、大阪府のリース方式を基本に、本年度から事業化の検討に着手する。同県の担当者は、「大阪府のリース契約は10年間だが、滋賀県の条例では5年間が精いっぱい。これで採算が取れるかどうかが事業化への課題の一つ」とした。滋賀県が管理する道路照明灯は約8000灯(トンネル部含まず)。奈良県とは異なり、事業化へのスケジュールは明確に示していない。
 大阪府と兵庫県については、リース方式ですでに事業に着手。兵庫県は12年度に全1万3000灯のLED化を完了。大阪府でも13年度中に全2万3000灯のLED化が完了する予定。
 京都府と和歌山県については、リース方式ではなく、通常の照明灯の補修工事によりLED化中。
 京都府は、10年度から道路照明灯全5500灯のうち、消費電力の高い水銀灯3300灯を対象に、LED化に着手。進捗率は12年度末現在で約30%となっている。
 和歌山県では、12年度から本格化。全6000灯中、12年度に91灯を設置。進捗率は約2%。同県では、数年前に、全灯LED化に数十億円の事業費を概算。担当者は「最近はLEDの単価も安くなっており、少しはコストダウンしているはず」として、京都府とともに、今のところリース方式の導入は検討しない考えを示した。