建通新聞社四国
2013/06/28
【高知】プロポで細木建築研究所を特定
高知県市町村総合事務組合は、高知県自治会館新庁舎を建設するため、基本設計者を公募型プロポーザル方式で審査した結果、高知県産木材を構造材や内外装に積極的活用し、CLT材を間仕切り材に活用するなどの提案をした細木建築研究所(高知市)を候補者として選定した。近日中に契約する見込み。基本設計は10月に完了し、引き続き2013年度末まで実施設計を行う。工事は14年5月から15年10月までの日程で進める。
細木建築研究所の提案は、国土交通省が策定した木造耐火建築物の整備方針に基づく、高知県産のスギ集成材を使用するメンブレン型工法を構造材に用いた木造と鉄骨鉄筋コンクリート造を混合した木質ハイブリット構造。さらに高知県が推奨するCLT材を間仕切り壁などに積極的に使用するとともに、内外装にも積極的に県産材による木質化を図る内容となっており、高知県産木材の活用量が最も多くなる点について高い評価を得た。
高知県自治会館新庁舎は、高知市本町4ノ1ノ35にある現在の高知県森連ビルを解体し建築する。規模は6階建て延べ3800平方b程度。概算工事費は約10億円(国などの補助事業により増額の可能性あり)。1階を駐車場、2〜6階を執務室、会議室、研修室などとする。
新庁舎の機能は、市町村の自治振興を支援する拠点として、34市町村の意見交換の場や関係団体の総会、市町村を対象とする説明会に使用する大会議室や中会議室、小会議室、町村会長室、町村議会議長会会長室、事務局長室、事務室(16人)、応接室などを配置するほか、意見交換や情報収集の場の役割として、書籍などの閲覧が可能で一度に少なくとも10〜20人が座談できるサロン的なスペース、研修施設としての役割を持つ研修室や付帯する事務室・会議室・講師控室・ロッカーなど、また県の関係課室やほかの公的な組織が入居できるようにする。