建通新聞社
2013/06/27
【大阪】御堂筋再編へ今秋にも社会実験 大阪市
大阪市のメーンストリート・御堂筋の車道6車線のうち、両側の側道(緩速車線)を歩行者系空間として再編する構想の実現に向け、長堀通以南の延長約1`区間で、今秋にも社会実験が行われる。これに備え、大阪市建設局は、「御堂筋道路空間再編にかかる社会実験業務」の委託候補者に修成建設コンサルタント(大阪市北区)を選定。今後正式に契約し、社会実験を計画・実施するほか、歩行者系空間設置による自動車交通への影響などの検証を行う。
御堂筋の空間再編(側道の歩行者系空間化)は、グランドデザイン・大阪の短期施策にも位置付けられており、社会実験の検証結果を踏まえ、2014年度以降、5年程度での具体化を目指す。
社会実験は、御堂筋全約4`のうち、長堀通(新橋交差点)から難波駅前までの約1`で計画。一部植栽帯を撤去して歩道部を拡幅したり、停車帯の設置などを行った上で、一時側道を閉鎖。商用車を除き、全ての車両を側道から閉め出す。また、社会実験の実施期間には1週間程度を見込んでいるため、事前に、沿道の企業ににぎわいづくりとしての活用を呼び掛ける。
御堂筋は、阪神前交差点(大阪市北区)を起点に、終点の難波西口交差点(大阪市中央区)に至る延長4027b、幅員43・6bの全6車線による幹線道路。1958年に国道25号となって以降、国土交通省が管理してきたが、2012年に市に移管された。
市は09年ごろから側道を廃止して歩道を広げ、沿道のにぎわいを創出する検討を開始。大阪の大きな方向性を示すグランドデザイン・大阪の短期的施策として盛り込み、12年度から、交通量調査など構想実現に向けた各種調査を進めてきた。