建通新聞社四国
2013/06/25
【徳島】鳴門陸上競技場改修、一部発注へ
鳴門総合運動公園整備事業で陸上競技場の防災機能強化を進めている徳島県は、2013年度からメーンスタンド部分について耐震改修などを図る計画だ。現在、スタンド部分と屋根部分について別途設計中で、上半期中をめどに各業務を完了させる見通し。まだ設計中で、事業費など事業規模の確定や工区割りなど具体的な本年度整備内容は今後固めることになるが、順調なら年度末までの一部工事発注が見込まれている。
切迫する南海トラフ巨大地震などの大規模地震に備えるため、地域住民の避難所など防災拠点として位置付ける同運動公園の耐震改修などを図るもの。12年度から順次進めている陸上競技場バックスタンド(パース参照)の耐震改修などに引き続き、メーンスタンドについても引き続き整備に着手していく。防災機能強化事業としての具体的な整備完了目標はまだ明らかにされていないが、バックスタンド部分については13年度末までの完了を目標に整備を推進することにしており、メーンスタンド部分についてもできるだけ早期の完了を目指す考えでいる。
メーンスタンドの既設規模は鉄筋コンクリート造4階建て延べ5052平方b。主な整備として、エキスパンション・ジョイント(EXP・J)により構造上3棟に分かれているメーンスタンド全棟の耐震改修のほか、1階(更衣室や記者室、カメラマン室、記者会見室、ウォーミングアップエリア、ドーピングコントロール室、運営本部室、医務室、審判更衣室など)、3階(トイレなど)、4階(場内放送室や大型映像操作室、実況放送室など)の内部改修などが見込まれている。
このほか増築工事で4階(実況放送室、記録室、マッチコミッショナー室など)に延べ200平方b程度、1階(更衣室の増築など)に延べ150平方b程度の増床を図る計画。耐震改修等設計は宮建築設計(徳島市)が担当している。
一方、このメーンスタンド全体を覆う大屋根についても別途新設を計画。メーンスタンドの耐震改修に合わせ新設する運び。
計画屋根面積は2800平方b程度。メーンスタンドの外側に柱を立て、片持ち式で屋根全体を支持するなど単独で自立した大屋根とする予定。屋根部分の設計は梓設計大阪支社(大阪市北区)が担当している。
場所は鳴門市撫養町。