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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/06/24

【群馬】障害者リハC再編整備で基本設計を近く公示

 県立障害者リハビリテーションセンターの再編整備で、所管する県障害政策課から設計および建設工事の入札手続きなどを受託している県建築住宅課は本年度、簡易公募型プロポーザル方式で基本設計を委託する。募集要項が近く公示される予定。参加表明書の提出は7月上旬、技術提案書の提出は7月下旬、ヒアリングは8月上旬といったスケジュールとなりそう。公募条件の1つには、病院や特別養護老人ホームなどの施設の設計実績を求める考え。

 伊勢崎市波志江町にある県立障害者リハビリテーションセンターは、旧身体障害者福祉法に基づく身体障害者更生援護施設として開設。当時は民間参入を促す先導的施設で、その後の法改正により2011年4月に障害者自立支援法の施設へ移行したものの、施設の老朽化が著しいことから入所者生活環境の改善が必要となっている。また、障害福祉制度の改正によってサービス対象範囲が拡大し、さまざまな障害に応じた適切な支援が求められていることから再編整備計画が浮上。5月には、県障害政策課が再編整備にかかる基本計画を策定したところ。
 今回委託する基本設計は新棟の建設、既存施設の改修のほか、敷地の利用計画も含めた再編整備全体に関わる業務内容で、本年度の当初予算には基本設計費に2000万円を計上している。また、埋蔵文化財調査委託費4000万円、既存施設にある浴室更衣室の改修およびトイレ増設工事費1570万円をそれぞれ計上。浴室更衣室の改修とトイレの増設についてはすでに指名通知済みで、きょう25日に開札される。基本設計に続く実施設計は原則、基本設計業務を取りまとめる設計事務所が引き続き作成する形となり、現段階では来年度となる見通し。
 建設予定地が市街化調整区域のため、伊勢崎市との開発協議や農地転用が必要となる。また、建設予定地内を走る市道の廃止または付け替えの可能性があるため、基本設計を進める段階で、これらも同時に検討していく考え。
 県障害政策課が先月策定した基本計画によれば、再編整備は現有施設に隣接する県有地へ新棟を建設するとともに、生活支援部居住棟の改修や新棟建設により利用しなくなる現有施設の解体工事を見込んでおり、概算事業費には21億3718万円を試算。内訳は工事費が19億4858万円、委託費が1億4660万円、備品費が4200万円となっている。
 新棟建設の想定面積は約3900u、外構工事の想定面積は約5000u、改修面積は約2560uでそれぞれ計画。新棟の具体的な形状および建設位置については、基本設計の中で詰める。
 今後のスケジュールだが、本年度を第1期計画、14〜15年度を第2期計画、16年度を第3期計画、17年度以降を第4期計画と位置付け。本年度は生活支援部居住棟の機械浴更衣室の改修・増築と訓練棟のトイレ増設といった緊急改修を実施するほか、新棟建設に先立つ基本設計を委託。また、新棟建設予定地の埋蔵文化財調査(約5000u)を実施する。
 14年度は生活支援部居住棟の改修に向けた実施設計、新棟建設に向けた実施設計を委託し、15年度に新棟の建設工事に着手する。両方の実施設計費には概算で7500万円を試算しており、新棟建設費には13億7800万円、設備費には8000万円、備品費には4200万円をそれぞれ算出している。
 16年度は生活支援部居住棟を改修工事を行うほか、新棟周辺の駐車場整備や植栽、構内道路整備などの外構工事を実施。生活支援部居住棟の改修は4人部屋から2人部屋への改修、老朽化した設備の改修などに約3億720万円を想定。外構工事には約7888万円を見込む。
 17年度以降に実施する解体工事は◇診療所棟◇管理棟◇厨房◇総合訓練棟◇訓練棟−を新棟建設後に解体。さらに、地域の民間施設への移行を推進する◇就労支援部居住棟◇作業棟◇機械棟)◇自立支援部作業棟−は移行後に解体する。概算事業費は9680万円を試算している。