日本工業経済新聞社(群馬)
2013/06/21
【群馬】群馬総社駅西口開設へ 市方針決定 前橋市
前橋市はこのほど、JR群馬総社駅への西口設置および周辺整備を実施することを決定した。6月市議会の総括質問で明らかにしたもので、これから地元市民らを対象とした勉強会を開き、事業計画を周知し、市民らの理解を深めていく。市としては本年度、駅へのアクセス道を新たな都市計画道路として位置付けるための計画決定手続きまで進めていきたい考えだ。
前橋市が計画しているJR群馬総社駅の西口整備の検討は、2010年度と11年度に市長宛に提出された地元住民からの西口設置および駅周辺整備の要望書をきっかけに、12年度に入って調査を開始した。
12年度は総社地区の地域特性、課題分析、駅利用者の実態把握を調査し、西口整備を東口の周辺整備よりも優先して進めることとした。加えて整備計画案も検討した。
市はことし夏から、西口の先行整備について理解を得るため住民向けの勉強会を設け、理解と協力を求める。また、群馬総社駅西側には都市計画道路および西口広場の位置付けが計画上なく、新規の都計道を計画決定する必要がある。市は新都計道の計画案についても方向性を定めて段階的に市民へ周知を図り、了承を得た後に計画決定へ向けた手続きを開始する。
駅周辺の道路網を見ると、西口から新都計道の接続先は産業道路と呼ばれている総社町植野地内の主要地方道前橋伊香保線が有力と見られる。
このほか、市では群馬総社駅の駅舎改修もJR側へ協力を求めていく考えで、本年度も継続して協議を進めていく。
総社地区の住民らで構成する群馬総社駅の西口開設および周辺ミニ開発事業推進協議会が自主的に行ったアンケート調査では、総社地区住民の約8割が西口設置を希望しているという。市は総括質問への答弁で「群馬総社駅は本市だけでなく隣接する吉岡町や榛東村、榛名山地域へ向けても将来的にポテンシャルある鉄道駅であり、広域的な考え方もある一方で、地元のアンケート結果など西口設置の機運が高まっていると分かり、総社駅周辺整備調査を実施した」と説明している。
構想内容は今後、都市計画決定となる段階で具体的なイメージが明らかとなりそうだ。