建通新聞社
2013/06/20
【大阪】新たな調節池配置へ寝屋川流域 大阪府
大阪府寝屋川水系改修工営所は、新たな流域調節池の配置検討に着手する方針。調節池の配置検討業務は、所管エリアを南北の2件に分け、7月にも公告。8月中の入札を目指す。現在、施工中の西郷通調節池については、仕上げとなる排水施設工を第2四半期に発注し、本年度末までに完成させ、2014年度の出水期に供用させる。
寝屋川流域は、大部分が低平地の内水域となっており、寝屋川水系改修工営所では、総合的な治水対策を実施している。流域調節池は、水路や下水道が流しきれない雨水を一時貯留し、周辺地域の浸水被害を軽減する効果がある。
これまでに管内23カ所で貯留量計57万2700立方b分の調節池を供用。施工中の西郷通(24番目の調節池)が完成すれば、同流域でさらに4万立方bの貯留が可能となる。
配置検討業務では、流域調節池氾濫解析データを基に、新たな流域調節池が必要となる場所を割り出し、14年度以降の整備に備える。
担当課では、「今後は、1万d程度の調節池を数多く配置していくことが必要になる」とみており、今回の配置検討でも同程度の規模を想定しているようだ。
西郷通調節池については現在、14年6月の供用を目指し、寺方取水施設工(下水管から調節池本体につなぐ管渠整備)を久本組が施工中で、本年度末の完成を予定。ひと足遅れて供用する大枝取水施設工は、久本・岸本JVが14年度末の工期で施工中。
第2四半期に発注する排水施設工は、本体に貯留した雨水を晴天時に、大阪市の下水道(西三荘水路)に排水する施設で、推進工法による築造を予定している。
また、ポンプ設備や空調設備、脱臭設備などの管理棟の建築工事は、6月の入札が取りやめとなり、再公告する予定だが、入札は7月以降にずれ込む見通しだ。