日本工業経済新聞社(埼玉)
2013/06/18
【埼玉】県鉄構業協同組合の華岡理事長に聞く
鉄骨工事業の若者入職や育成、社会保険加入など現下の課題について「県鉄構業協同組合第37回通常総会」で理事長に就任した華岡勝平氏(=建起工業相談役(さいたま市岩槻区))にインタビューした。華岡理事長は福利厚生の充実、工場の大臣認定獲得を増やし質も経営も優れた企業となり、会員各企業への情報提供と共有を図り運営すると抱負を述べている。
―就任にあたって抱負や活動について
華岡 組織として労務、技術、共済などの各委員会、耐震部会や青年部会、さらに東西南北の各支部ごとにしっかりと活動してもらうことです。本部として情報を提供するだけではなく、支部などから有益な情報があった場合は持ち寄り、情報を共有し組合員のためになる活動を続けます。
活動というか、是非目指して欲しいのが、大臣認定の工場ということをもっと掲げる会員が増えて欲しい。大臣認定の工場は認定員が工場に入り、ハードにソフトについて各項目を見てチェックします。鉄骨の品質まで見ます。認定工場は安心安全の基準をクリアしたというブランドを武器に活動できる。会員も認定工場を目指して活動していただきたい。
―若手や後継者の育成はどうですか
華岡 後継者については青年部の全国的研修会があります。2泊3日で勉強しています。
建設業全般に言えますが、鉄骨業も若手の入職者が少なく、人材確保が課題です。賃金と福利厚生の充実を掲げなくては、有能な若手技術者の入職・育成は難しいです。
実は人材育成も大変なのです。専門工事業の中でも鉄骨業は機械操作など専門の資格が多く、それぞれの資格を持つ社員を確保することだけで大変です。資格取得の講習会も多く、すべて経営者負担となり、人材確保にはコストがかかり、それを単価に反映できないことが辛い。しかも資格の更新が2・3年と短くその都度コストがかかります。
―社会保険の未加入については
華岡 仮に未加入で元請との契約にあたり、1つの案としては、外税の考えです。つまり、元請さんとの下請け契約に、すべての保険に加入をしますので、加入料金の証拠を示した上でその加入代金を上乗せしてほしいという案です。まずは加入し、元請さんに交渉でかけ合うことではないでしょうか。
―趣味は
華岡 民謡の尺八歴は20年以上。地域のイベントで披露しますよ。地域のソフトボールチームにも入っています。