日本工業経済新聞社(茨城)
2013/06/14
【茨城】県企業局 霞ヶ浦浄水場U期改築 下期に初弾工
県企業局は本年度から霞ヶ浦浄水場(県南水道事務所、土浦市大岩田)の改築U期事業に着手する。前年度末に完了したT期の浄水施設に対し、U期では排水処理施設を改築予定。鞄水コン(東京都新宿区)による詳細設計を9月末までにまとめるほか、業者を選定して7月ごろから地盤地質調査を実施予定。下期には初弾工として、天日乾燥床の一部を土木工事として行う方針だ。来年度からは脱水機棟や粒状活性炭ろ過池、中間ポンプ棟の土木・建築工事などを順次発注する。総事業費約116億円で、そのうち土木・建築費のウエートに約4割を見込む。
霞ヶ浦浄水場は給水後46年が経過していることから2004年度より改築T期事業に着手し、前年度末までに完了。新浄水施設の運用を開始させた。その一方で、霞ヶ浦の水質変化に伴うカビ臭物質や、濃縮し難い汚泥の処理に対応する必要があることから、本年度から排水処理施設などを対象とした改築U期事業に着手。
昨年12月から詳細設計を日水コンが策定中。策定期間を9月末まで延長してまとめている。これに関連して、建設地が軟弱地盤でないかなどを調査する地盤地質(ボーリング)調査を、7月ごろから始めたい考えだ。
工事は、濃縮槽や脱水機、天日乾燥床といった排水処理施設をはじめ、粒状活性炭ろ過池、中間ポンプ棟の改築など。
T期で改築した浄水施設の西側に、脱水機棟や天日乾燥床の設置を予定するほか、反対の東側には粒状活性炭ろ過池、中間ポンプ棟、濃縮槽、排泥池・排水池を配置させる。
設計がまとまり次第、天日乾燥床の一部で工事に着手する予定。天日乾燥床はプールのような構造物に排泥を流し込んで放置し泥と水を分離させる施設。下期に工事発注を見込む。
来年度には、脱水機棟や粒状活性炭ろ過池、中間ポンプ棟の土木・建築工事などを順次発注していく。その後、機械・電気工事を年次ごとに発注する予定で2016年度の事業完了を目指す。
総事業費は約116億円。そのうち約4割が土木・建築費となりそうだ。なおT期の総事業費は約200億円だった。