建通新聞社
2013/06/12
【大阪】建コン協と近畿地整、大阪府などが意見交換
建設コンサルタンツ協会(建コン協、大島一哉会長)と国土交通省近畿地方整備局、近畿2府5県4政令市による意見交換会が6月10日に大阪市内で開かれた。建コン協は「品質の確保・向上」「技術力による選定」「魅力ある建設コンサルタントに向けて」をテーマに提案・要望。繰り越し明許の柔軟な運用や納期の平準化、プロポーザル方式と総合評価方式の浸透・拡大などを求めた。
この要望に対し、京都市は「納期の繰り越しは柔軟に対応している」としたほか、「総合評価方式は試行を継続しており、双方の負担軽減について検討中」と回答。このほかの自治体からは、納期の繰り越し、総合評価方式の試行が不十分であるとの説明が多かった。
自治体の説明を受け建コン協は、「プロポや総合評価が進まない理由として、手間がかかる、高度な技術を要する業務が少ない、地域コンサルの健全な育成−が挙げられたが、技術力を競い合うことで社会資本整備の付加価値が高まり、健全な育成にもつながるのではないか」と指摘。
オブザーバーで出席した阪神高速道路会社の南部隆秋常務は、「発注者の土木技術力が大幅に低下している。企業の技術力を評価できる人材が少ない」とし、大阪府都市整備部の芝池利尚事業管理室長も「土木技術者の人材確保は発注者にとっても大きな課題。職員の技術力が向上するよう建コン協の力を借りたい」と話した。
このほか建コン協は、三者会議での報酬・積算基準の改善、一般管理費と調査基準価格(最低制限価格)の引き上げ、地域コンサルタントの積極的な活用などを求めた。