日本工業経済新聞社(群馬)
2013/06/10
【群馬】県中之条土木、本年度事業概要を公表
県中之条土木事務所(小板橋信夫所長)は2013年度の事業概要を公表した。現時点での本年度全体事業費は、前年度の大型補正24億4600万7000円を含む昨年度繰越分45億7203万3000円に当初分47億7264万9000円を加え、93億4468万2000円とした。主要事業の上信自動車道建設事業では、祖母島〜箱島バイパスと吾妻西バイパスの2工区へ18億円を投入する。また長野原事業所管内で2つの新規事業にスタート、いずれも測量に着手する。
所管課別では監理課2900万1000円、道路整備課56億4413万2000円、道路管理課25億6745万6000円、河川課2億2647万3000円、砂防課5億5801万2000円、都市計画課3億1960万8000円となっている。
懸案の上信自動車道建設事業は、5月に「吾妻東バイパス1期工区」(L6・4q)が3工区目の整備区間に昇格。すでにルート検討業務が委託されている。上信自動車道は渋川市から長野県東御市までL80qにわたり新設が計画される地域高規格道路。
国道353号祖母島〜箱島バイパス工区(所管分L2q)では、沼尾川に架設される(仮称)第1橋梁の修正設計がまもなく終了し、本年度から下部工すべてに着手する。
下部工(現時点)は逆T式橋台(深礎杭)2基と張出式橋脚(大口径深礎基礎)2基から成るが、発注形態を工夫し事業の進捗を急ぐ。P1・P2橋脚の基礎工を一括で発注するなどが考えられている。
現時点での同橋梁の諸元は、橋長145m、全幅11・39m(有効幅員約10・5m)、上部工形式は鋼3径間連続非合成鈑桁橋、下部工は逆T式橋台(深礎杭)2基、張出式橋脚(大口径深礎基礎)2基。P1橋脚(渋川側)は、H35・5m(φ5m)、大口径深礎基礎はL19m(φ7・5m)、P2橋脚(東吾妻側)は、H32m(φ5m)、大口径深礎基礎はP1と同じくL19m(φ7・5m)。橋台の深礎杭はA1(渋川側)でL19m(φ3・5m)を2本、A2(東吾妻側)で左L18m、右L22m(2本ともφ3・5m)。同橋梁以外でも同バイパス工区では、橋梁設計、猛禽類調査、埋蔵文化財調査一式、用地補償一式に取り組んでいく。
国道145号吾妻西バイパス工区(L7q)は、鳶ヶ沢橋(L62・5m)の下部工の一部を秋ころ発注する。そのほかに道路設計、猛禽類調査、埋蔵文化財調査一式、用地補償一式を予定。
一方、本年度からの新規として長野原事業所管内で2事業に着手。長野原町北軽井沢地内の一般県道大笹北軽井沢線ではL450mにわたって線形改良・拡幅工を行う。地元説明会を開始しており、本年度は測量業務を委託する。全体事業費は2億円を見込み、2015年度の完了予定。
もう1つは中之条町入山地内を走る国道405号の線形改良・拡幅事業。全体延長200mに総事業費1億円を投入する。15年度までを事業期間とし、本年度は測量および詳細設計を予定。
一方、中之条町四万地内で進む国道353号道路拡幅改良事業では本年度、本工事L700mを実施する。複数に分割され発注となるが1件以上で条件付き一般競争(総合評価方式)が見込まれている。そのほかに埋蔵文化財調査や測量設計、用地補償も予定されている。
同国道の中之条町市城地内での線形改良・拡幅事業では本年度は改良工事L400m、不動橋架替工事、埋蔵文化財調査、用地補償を進める。架け替えの対象である不動橋の新橋は、プレテンション方式PC単純T型橋、橋長21・6m、全幅9・75m(片側にW2・5mの歩道)。
東吾妻町大柏木地内の石形沢通常砂防事業では本年度、渓流保全工L140mを計画。そのうち補正予算分L60mがすでに発注済みで、現年分L80mはこれから。橋長8m程度の橋梁工の発注も検討されている。
嬬恋村鎌原地内で進む主要地方道東御嬬恋線湯ノ丸工区の線形改良・拡幅事業では、L730mの補強土壁工・側溝工と舗装工L630mを予定している。