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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/06/07

【群馬】藤岡市の新浄水場建設工事は来月にも発注

 藤岡市は、本年度から来年度までの2カ年で新浄水場の建設工事を進めていく。設計労務単価の引き上げがあったことに伴い、現在は工事発注に向けた最終的な詰めを行っている段階。この調整が完了し次第発注手続きに入り、工事は7月の開札となる見通し。工事は新浄水場建設として土木建築、電気設備、機械設備一式のほか、付随して導水管・配水管の布設を行う。工事の発注方式や形態などは未確定だが、事業費を踏まえると条件付き一般競争入札となる公算が高い。

 新浄水場は、市北部に位置する岡之郷浄水場と小野浄水場の老朽化が進行していることから、両浄水場を統合して新たに岡之郷地内の敷地5018uに建設する。本年度当初予算には新浄水場建設工事費として8億217万7000円を確保しているほか、6月定例会に上程する補正予算案で、2014年度を期間とする4億576万2000円の債務負担行為を設定。合算した予算額は12億円余りに上る。
 場内には配水池や管理棟、薬品注入棟などを整備する。配水池は直径約28mのPC造、有効容量は3640立方m級となる。管理棟はRC造平屋建て、縦13m×横23m規模となり、内部には電気室やポンプ室、発電機室、水質検査室を設ける。薬品注入棟には次亜塩素注入設備や次亜貯槽機能を持たせる。
 このほか、井戸の水質が悪化した場合に備え、ろ過装置を設置するための将来スペースを敷地内に設ける。
 新浄水場の建設に伴い、導水管と配水管をそれぞれL約1300mずつ、こちらも2年間かけて布設していく計画。本年度は全体の6割程度の進捗を見込んでおり、導水管はφ250o、配水管はφ350oのDIP管を布設する。来年度に残りの4割程度の敷設工事を実施する。
 既存の岡之郷浄水場は1968年、小野浄水場は70年に設置され、いずれも設置後40年以上が経過している。施設全般が老朽化していることに加え、高架水槽の耐震性にも問題があり二次災害の恐れがある状況。さらに配水池の容量が小さく、必要量が確保されておらず、浄水処理に塩素ガスを使用しているため管理面にも不安を抱えていることから、両浄水場を統合して新浄水場を建設することとなった。
 2010年度に基本設計、11年度に測量設計、12年度に詳細設計と導水管・配水管の新設詳細設計を協和設計事務所(前橋市)がまとめている。12年度は敷地の造成工事も実施しており、こちらは安原工業(藤岡市)が担当した。13・14年度の2カ年で工事を進めていき、工期は約20カ月を見込んでいる。工事が完了し次第稼働を目指す。