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建通新聞社(静岡)
2013/05/27

【静岡】 県の12年度総合評価入札 逆転落札が全体の2割に

 静岡県交通基盤部が2012年度に実施した総合評価落札方式の入札で、応札金額(価格順位)が2位以下だった入札参加者が施工計画や過去の工事成績などの技術力(技術加算点)で評価値を覆して落札する「逆転落札」が、工事全体の2割に達した。これは10年度に約5%だった逆転が約4倍に膨らんだことになる。
 総合評価落札方式の入札は、全体で工事が660件(標準型5件、簡易型T85件、簡易型U570件)、建設関連業務が115件(標準型テーマ2項目が2件、標準型テーマ1項目が2件、簡易型111件)。実施割合の拡大に伴って全体件数が増える中で、11年度実績に比べて工事の簡易型Uが50・8%、建設関連業務の簡易型が56・3%、それぞれ増加した。
 工事では、標準型で3件、簡易型Tで18件、簡易型Uで152件の計173件で、価格順位が2位以下の応札者が逆転落札した。全体の逆転率は21・4%で、前年度の14・6%を6・8ポイント上回る結果となり、「価格と品質が総合的に優れた調達」がさらに拡大したことが分かった。過去5年間(11年度14・6%、10年度4・9%、09年度7・3%、08年度8・0%、07年度2・5%)と比較しても逆転率が最も高くなった。また、全てのタイプで逆転率が上昇した。価格順位と加算点順位がともに1位だったケースも194件(29・4%)あり、結果的に価格が最優先された(最も安かった)ケースは293件(44・4%)だった。
 一方、建設関連業務では、価格順位が2位以下の応札者が落札したのは29件で、前年度を2件下回り、逆転率は37・7%だった。こちらも価格順位、技術加算点順位がともに1位だったケースが27件(35・1%)あり、価格で落札したケースは全体の27・3%だった。
 また、工事成績評定についても、総合評価方式の落札者が高い傾向にある。工事では全体の平均点が79・7点だったのに対し、総合評価の平均は81・2点で1・5ポイント上回った。一方、業務の総合評価の成績の平均は78・7点で、全体平均の78・4点より0・3ポイント高かった。
(2013/5/27)

建通新聞社 静岡支社