建通新聞社(岡山)
2013/05/24
【岡山】国営施設機能保全対策で新田原井堰改修 中国四国農政局
中国四国農政局は、2013年度から国営施設機能保全対策事業で吉井川地区に着手する。国営かんがい排水事業で吉井川に設置され、1986年から稼働している新田原井堰の老朽化を受け、ゲート改修や水管理施設改修などの機能保全対策を行うもの。(写真)
13年度当初予算で2億5000万円の配分が示されており、事業実施に向けて手続き中。順調に運べば10月ごろの計画決定が見込まれる。計画決定と合わせ事業担当の支所を設置、関連業務や工事などを発注していくことになる。当面、18年度まで6カ年で全体事業費35億円を想定、13年度は一部ゲートの巻き上げ機取り換えなどの発注を予定しているという。
新田原井堰はフローティングタイプの可動堰。堰本体は長さ220b、高さ8・2b。中央に洪水吐ゲート3門、両側に調整ゲート各1門を設置する。ゲートは全て鋼製ローラーゲート、規格は洪水吐(1門)が径間40・4b、高さ8・2b。調整ゲートは径間40・4b、上段2・4b・下段5・8bで左右に各1門。総貯水量212万立方b。
同事業では取水施設の新田原井堰の機能保全整備に続いて、下流の農地に農業用水を送る用水路の改修整備も考えられている。延べ約48`にのぼる既設の用水路のうち、老朽化が目立つ両岸7・9`程度の区間を対象として、漏水対策や補強・補修などといった開水路改修を想定しているもの。こちらの事業費などは明らかにしていないが、堰本体の機能保全と並行しながら20年度前後をめどに整備計画を進めていくもようだ。