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建通新聞社四国
2013/05/24

【徳島】県が新たな地域医療再生計画

 徳島県は、国の2月補正予算に対応した新たな「地域医療再生計画」(第3次)をまとめ、5月末までに国に提出する。20日に開かれた県地域医療対策協議会の2013年度第1回会合でその原案を示した。原案では、これまで(第1次、第2次計画)の成果や新たに生まれた課題として、@医療従事者の養成・確保A在宅医療環境の充実B災害医療体制の強化―の3つの項目を取り上げ、その解決に向けた具体的な方策(計画)を盛り込んでいる。基金充当額は15億円。
 今回の計画づくりは、これまでの地域医療再生計画に基づく事業を遂行していく中で、計画策定時以降に生じた状況の変化に対する追加の支援(最大15億円)を国が行うもの。特長として「南海トラフの巨大地震による津波高・浸水域等(第二次報告)、被害想定(第一次報告)」への対応や、地域枠の拡大による医学生への修学資金の貸与などの地域の医師確保への対応、13年度からの新たな医療計画に位置付けられた在宅医療の体制整備への支援など、地域医療全体が直面する医療課題を解決することを目的にしている。
 地域医療再生計画の期間は13年度末までだが、13年度末までに開始する事業も認められる。また、今回の地域医療再生基金は、都道府県単位を対象地域とし、地域の医療課題を解消するため、各都道府県が策定する地域医療再生計画に位置付けられた事業についても活用できるようになっている。今後は7月に分配額の国内示、並行して計画の確定と交付申請を進める。順調なら8月中旬に交付決定の運び。
 新たな計画案における各課題への具体的な方策(抜粋)は次の通り。
@医療従事者の養成・確保
 ▽医師の負担軽減、業務の効率化(9800万円)―医療事務作業補助者の設置支援、新規・へき地医療拠点病院の機能強化(機器整備による医療機能・研修機能の強化―上那賀病院、半田病院)など▽医療従事者の増強・資質向上(8億1300万円)―徳島大学寄付講座設置、県地域医療支援センターの運営、病院内保育所の運営支援など
A在宅医療環境の充実
 ▽多職種協働による連携拠点の充実・強化(2億1600万円)―新規・在宅医療連携拠点事業(地域での包括・継続的拠点整備の推進)など▽在宅医療サービスの充実・支援(4700万円)―薬剤師在宅医療連携の推進など
B災害医療体制の強化
 ▽災害医療体制の強化(3億1300万円)―災害拠点病院などの機能強化(自家発電装置の新設、上層階への移設、災害時緊急用ヘリポートの整備など―県立海部病院、県立三好病院、鳴門病院、徳島市民病院、徳島病院)、災害時の通信手段の強化(デジタル簡易無線の整備―災害拠点病院、保健所)など