日本工業経済新聞社(群馬)
2013/05/22
【群馬】県渋川森林、本年度は3路線で工事
県渋川森林事務所は本年度の林道整備事業で、林道や林業専用道など3路線で工事に取り組む。林道赤城白樺線開設事業は渋川市赤城町側の起点部で既存道改築工事L293mのほか、緑化工と舗装工を加え3件の工事発注を予定。さらに同市石原地内で林業専用道唐沢支線L約1qの開設工事1件を下半期に発注するため、それに伴う測量設計をこれから委託する。また、同市村上地内の林道峠山線で落石対策に向けて、来月にも調査業務を発注し、工事は2分割で7〜8月ころに入札する。
1999年度に事業化した赤城白樺線の開設事業は最終年度を迎える。渋川市赤城町から前橋市富士見町まで全長6650mにわたってW4mの舗装道を新設するもの。本年度は昨年度に赤城町北赤城山地内で改築工事を実施した区間L470mを対象に舗装工1件と法面緑化工1件を7月ころ、さらに赤城町深山地内の起点部L293mで拡幅工1件を8月ころに発注する。測量設計業務は森林環境コンサルタント(前橋市)が担当。
林業専用道唐沢支線は渋川市石原地内中子地区を走る林道石原線から分岐し、U字状に民有林内をL2266m走り再び石原線に接続。林業専用道規格であるW3・5mの敷砂利道で、2011年度から地元森林組合が開設を担当しこれまでにL1226mが完成している。
残るL約1qは同事務所の県営事業として開設されることになり、本年度はこれから測量調査業務を委託するため、地権者と交渉中。事業期間は14年度までだが比較的なだらかな地形であり大規模な土工事ではないことから、下半期に開設工事を1件で発注し本年度末には事業完了となる見込み。
また、渋川市村上地内の林道峠山線では如意庵地区から柏尾地区にかけて落石対策を計画。十二ヶ岳の南側を走る同区間には危険箇所が点在し、林道への落石が複数箇所で発生したため昨年度の補正予算と当初予算で事業費を確保。測量調査はL600mが対象となり一部委託済みで、残る部分の測量調査を来月にも発注する。
工事内容は委託の中で決定するが現時点ではポケット式落石防護網やコンクリート吹き付け工のほか、一部で高エネルギー吸収型落石防護柵の整備箇所も考えられている。工事は夏ころに2分割で発注する計画だが、そのうち1工事の発注は下半期になる可能性もある。事業は本年度で完了となる。