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　国土交通省四国地方整備局は16日、国の２０１３年度予算の成立に伴う管内関係予算の概要を明らかにした。東南海・南海地震や台風などの自然災害に対する安全・安心の確保に加え、四国地方全体の連携による自立的に発展する地域づくりに向けて、四国管内の公共事業等予算に直轄１２７７億円、補助・交付金１５９５億円の計２８７２億円が配分された。
　直轄の県別内訳は、徳島県３６４億円、香川県82億円、愛媛県３５５億円、高知県４６０億円。新規に直轄河川で柳瀬ダム堰堤改良（愛媛県）に取り組むほか、補助事業で愛媛県が国道１９７号夜昼道路、高知県が国道４９３号北川道路２−２工区（高知県）の調査設計にそれぞれ新規着手する。
　香川県関係では、直轄河川改修で土器川土器・飯野箇所０・９�`�bで13年度に河道掘削（高水敷掘削）を実施。道路で国道11号大内白鳥バイパス（東かがわ市川東〜東かがわ市西村）１・２�`�bを暫定供用する予定。13年度事業費は21億３６００万円。
　このほか国道11号豊中観音寺拡幅４・６�`で調査設計・用地買収を進め、早期工事着手を目指す。事業費５億５２００万円を見込む。徳島・香川県境に位置する国道32号猪ノ鼻道路では早期供用に向けトンネル工事を推進。調査設計を実施する。事業費は１億円を見込んでいる。また、国道11号の香川11号交差点改良（文化センター前歩道）で調査設計のほか、用買、改良工事を行う。上天神交差点改良調査設計や香川32号交差点改良（追上北視距改良）の改良工事に取り組む。
　港湾空港整備では備讃瀬戸航路の埋没対策を進める。砂の流入、堆積により航路計画水深が確保できないため、直轄で13年度から埋没浚渫を行う。６カ年で約90万立方�b、年間約20億円の事業費を投入する計画で、13年度は約６億円と12年度補正分を合わせて埋没浚渫工事を実施し、元の水深19�bに戻す考えだ。
　11年度まで減り続けた同局の公共事業予算は、東日本大震災以降12年度予算（２４３０億円）が前年比11・７％増、13年度予算（２８７２億円）が同18・１％増と２年連続で増加。直轄も12年度が前年に比べ12％増、13年度に同８・１％増と、東南海・南海地震などへの備えや、台風など自然災害への対応をキーワードに予算を大きく伸ばした。
　河川事業では、大規模地震への備えや頻発する洪水・土砂災害などに対する安全安心の確保から、直轄で新規に吉野川水系銅山川柳瀬ダム堰堤改良事業（愛媛県四国中央市）に着手する。
　また、13年１月のダム検証を踏まえ、肱川山鳥坂ダム建設事業（愛媛県大洲市）、中筋川総合開発事業横瀬川ダム（高知県宿毛市）を再開。13年度に山鳥坂ダムは用地補償などを推進、横瀬川ダムは付け替え道路、工事用道路工事などを行う予定。
　道路事業では四国の８の字ネットワーク整備で未整備区間のうち、津波被害対策など東南海・南海地震などに備え四国横断自動車道佐賀〜四万十（高知県）、阿南安芸自動車道牟岐〜野根（徳島県・高知県）、阿南安芸自動車道野根〜安倉（高知県）間の概略ルート・構造検討に係る調査などに着手する。