建通新聞社
2013/05/20
【大阪】西成特区構想5カ年集中実施 まず23事業
大阪市が取り組む西成特区構想は、本年度から5カ年を集中投資期間としており、2013年度は23事業(うち建設関連6事業)を予算化。建設事業では今宮中学校区小中一貫校の建設工事やあいりんシェルターの建て替えに着手するほか、道路照明灯や街路防犯灯の整備などを予定。併せて、中長期的な対策と将来的なプロジェクトに関する基礎調査を進める。
小中一貫校は、萩之茶屋小学校、弘治小学校、今宮中学校の3校を統合整備し、今宮中学校の校地に整備する計画。早ければ7月に建築本体の入札を公告、8月に入札し、9月議会に契約議案を上程する。
既存校舎を改修するとともに、鉄筋コンクリート造4階建て延べ3630平方bの校舎を新たに建設し、15年度の開校を目指す。プールは既設の中学生プールを床板昇降式に改造し、小学生が使用できるようにする。
実施設計は共同設計(大阪市北区)、設備設計は総合設備コンサルタント(大阪市西区)が担当。場所は大阪市西成区花園北1ノ8ノ32。
あいりんシェルターは、萩之茶屋地区、今宮地区の2カ所にある施設を1カ所(萩之茶屋地区)に集約する計画で、本年度は設計委託と既存施設の解体工事を予定。現在、周辺住民との調整を進めており、発注時期は未定としている。
このほか十三市民病院の結核病棟改修は発注済みで、8月中の完成を目指し施工中。
道路照明灯や街路防犯灯も順次工事を発注していく。
中長期的な対策と将来的なプロジェクトに関する基礎調査については、「西成特区構想調査及びエリアマネジメント協議会運営事業」の実施にかかる委託業務として、公募型プロポーザル方式で事業者の募集を開始。5月21日までの期限で参加申請を受け付けている。
調査・分析テーマは▽あいりん総合センターの今後の在り方▽住宅・都市計画・未利用地活用▽大学・留学生会館の誘致▽観光ゾーニングと屋台村構想、新今宮駅前再開発の在り方▽野宿生活者・生活保護受給者の総合的支援策とあいりん地域の環境整備−となっている。