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日本工業経済新聞社(埼玉)
2013/05/20

【埼玉】川島町新庁舎設計は大宇根設計が最優秀者

 川島町は17日、公開プロポーザルで審査を行った新庁舎設計業務で、最優秀者に椛蜑F根建築設計事務所(東京都町田市)を特定した。次点は中村勉総合計画事務所(港区)。2次審査にはそのほか▽新居千秋都市建築設計(目黒区)▽徳岡設計東京事務所一級建築士事務所(新宿区)▽三上建築事務所(茨城県水戸市)――が参加した。
 最優秀者の提案内容は、基本コンセプトを「緑と花の浮島」とし、美しい田園風景と調和する低層の庁舎として2階建てにまとめ、水平線を強調した深い庇で覆うとした。また、壁や天井、建具などの造作に県産スギやヒノキをふんだんに用いる無垢の木に包まれた温かな内装とした。
 「合理的な構造システム、周到な防災対策」では、電気とLPガスによる熱源二重化や階段を分かりやすく配置し、災害時の避難を容易にすることなどを提案した。
 「町民に愛される庁舎、実践的な省エネシステム」は、照明はLED器具を基本に無駄に点灯させない仕様とすることや、1階吹き抜け部分に地下ダクト(クール&ヒートチューブ)で給気を行い熱負荷を抑えることなどを挙げた。
 審査委員会における最優秀者の講評では、堅実かつバランスの取れた提案内容で、将来の面積配分や用途変更にも配慮された庁舎平面計画や各所で実績のある環境技術採用が評価されるとした。また、木を多用した屋内空間イメージも適度な落ち着きを持つと評価。一方で、町民開放部分や構造計画、庁舎内ゾーニングなどは改善点があるが、今後の設計で良い設計案へと展開されることを期待したとしている。