建通新聞社四国
2013/05/17
【香川】県がCO2排出量削減を総合評価
香川県は、地球温暖化対策として2013年度からCO2排出量削減に関する総合評価方式に乗り出す。1億円以上の施工計画型や3億円以上の技術提案型の中から、コンクリート使用量が多量でコンクリート起源のCO2削減効果が期待できる工事を数件程度を選び、入札公告の際に指定し試行。今後全面的な適用に向け、制度を検証していく考えだ。試行導入の対象工事はコンクリートボリューム1000立方bを超える土木・建築が目安。
建設産業はCO2を大量に排出する産業。この中でもコンクリート起源のCO2排出量が多量であるとされる。このため、建設工事で使用する生コンクリートの製造・輸送過程などのCO2排出量を算出し、環境負荷の低減を評価することにした。
セメントの製造・輸送を起源とする単位コンクリート当たりのCO2排出量削減(セメント評価)▽骨材製造・輸送と生コンクリート製造・輸送を起源とする単位コンクリート当たりのCO2排出量削減(地産地消評価)―を評価。
例えば、セメント評価では生コンクリートのうち、セメント製造過程と生コンプラントまでの海上、陸上輸送過程までを含むCO2排出量の合計を算出。県が入札公告時に示すデフォルト値(評価基準値)以下であれば評価する。
また地産地消評価では、県外での骨材採取による場合と県内の場合による輸送過程などを含むCO2排出量を算出する。
骨材プラント(産出地)や生コンクリート工場の消費電力や消費燃料などからのCO2排出量に加え、同地から生コンクリート工場までの海上・陸上輸送、生コンクリート工場から工事現場までの輸送過程で排出するCO2を算出。県のデフォルト値などから削減効果を評価する。
特に県外からの輸送では県内よりCO2排出量は大きくなり、地産地消評価では骨材の県内採取の方が通常はCO2排出量の評価が優位になる。