日本工業経済新聞社(群馬)
2013/05/16
【群馬】群建協が定時総会開き、青柳会長が再任
群馬県建設業協会(青柳剛会長)は16日、一般社団法人への移行後初となる2013年度(第33期)定時総会を前橋市内の群馬建設会館で開催した。役員改選では青柳会長が再任され、副会長には三原豊章氏(前橋支部長)が新たに加わった。3期目となる青柳会長は「今後も引き続き、気を引き締めて協会運営に努めてまいりたい」と多数の会員を前に誓った。総会後に行われた記者会見では、協会が本年度に進むべき方向性を示した『2013行動指針』を発表。地方建設業の再生が地方の再生を、さらには経済再生・景気回復へとつなげるべく◇業界の今後を見通せる『見通しの矢』◇業界の労に報いるための『報いの矢』◇技術者にやりがいを持たせる『やりがいの矢』−といった『3本の矢(3つの考え方)』を掲げ、本年度も各種取り組みを進めていく。
大澤正明知事、松本耕司議長、厚生労働省群馬労働局の小玉剛局長ら多数の来賓が臨席する中、あいさつに立った青柳会長は公共投資量の増加、労務単価の上昇など業界に追い風が吹き始めてきたことを踏まえ「ものづくりとしての建設業に対し、こうした前向きな政策が出てきたことは明るい兆しであり、この状況が将来にわたって長続きさせるためにも、本年度は『ものづくりの大切さ』と『集中豪雨・豪雪対策など災害時に果たす役割』をしっかりと問いかける大事な年」と強調した。議事では昨年度の事業報告や13年度の事業計画案、理事選任案などが上程。いずれも多くの拍手をもって承認された。任期満了に伴う役員選出では青柳会長、原初次副会長、篠原宗應副会長、岩井重夫副会長が再任されたほか、新たに前橋支部長の三原豊章氏が選任された。
総会後に行われた記者会見で、青柳会長は「これまでとは異なり、プラスの考え方を持って協会活動を進めていく」とし『2013行動指針』を発表。地方建設業の再生と地方の再生に向けた考え方として『3本の矢』を掲示。具体的には◇業界の今後を見通せる『見通しの矢』◇業界の労に報いるための『報いの矢』◇技術者にやりがいを持たせる『やりがいの矢』−とし、見通しの矢は事業量の確保、国土強靱化の推進、資金繰りの円滑化、発注業務評価制度の導入など、業界が10年先、20年先を見通せるための考え方を表現。報いの矢はダンピング対策や工事一時中止期間の対応、実勢単価の反映など、業界の労に報いるための考え方を表し、やりがいの矢は建設関連資格取得期間の短縮、生産性の向上、インセンティブの付与といった技術者にやりがいを持たせるための考え方を盛り込んだ。
この3本の矢に基づき、協会では本年度各種アンケートの実施をはじめ、キャラクターの制作や機関紙のリニューアルによるイメージアップ、災害警戒活動の実施、国や県への提言・要望活動などに取り組み、地方建設業の再生と地方の再生を目指す。
このうち、各種アンケートの実施について、青柳会長は記者会見の場で「5月下旬にも公共工事設計労務単価の引き上げに関するアンケート調査を行う」と言及。
協会によると、アンケートの質問項目には『13年度の労務単価の上昇幅をどう感じているのか』や『51職種間で上昇幅にバランスは取れているのか』『労務単価の上昇により、従業員の給与を引き上げるかどうか』『労務費調査の結果は実態が反映されているか』などがあるという。今後、6月までに調査結果をまとめ、7月にも公表に踏み切る予定だ。