建通新聞社四国
2013/05/10
【徳島】徳島発政策提言に四国新幹線実現
徳島県は、2014年度政府予算に対する政策提言(「徳島発の政策提言」〜我が国の未来の「あるべき姿」に向けて〜)をまとめた。「創造的実行力」で国難を迎え撃つ(15項目)、持続可能な社会システムの再構築に「大胆に挑戦」(6項目)、将来への「夢と希望」・日本の「元気と勇気」をふたたび(6項目)の計27項目で構成。8日から国へ提言活動を展開する。
「創造的実行力」で国難を迎え撃つ―では、TPP交渉に向けた対応など主に農林水産省関係政策について触れ、建設関連では攻めの農業に資する基盤整備の推進として、国営・県営など補助事業の農家負担の廃止と地方負担の大幅軽減ときめ細やかな基盤整備の制度拡充を求めている。
持続可能な社会システムの再構築に「大胆に挑戦」―では、防災・減災対策や経済・雇用対策、分権型社会の実現などに関する政策などについて提言。建設関連では、津波災害などに対応できる持続可能なまちづくりの実現として、南海トラフ巨大地震対策特別措置法の早期制定や財政支援の強化、命だけは守る対策の推進のほか、国土の強靭(きょうじん)化策として、国土強靭化基本法の早期制定とその計画的な推進などを掲げた。また、個性あふれる地域創造向け、過疎対策事業における県の役割強化や東日本震災後の課題に対応した新過疎対策の推進などを求めている。
その他、将来への「夢と希望」・日本の「元気と勇気」をふたたび―では、四国新幹線の実現や国際的イノベーション拠点の創出、海洋エネルギー資源開発、グローバル人材の育成などについて触れ、特に四国新幹線については、山陽新幹線のリダンダンシー確保の観点から、10・20年後、若者が四国、そして日本に「夢と希望」が持てる社会の実現に向け、未着工区新幹線の整備実現に向けた新たな法律などの制定や、産官学一体となった国家プロジェクトとしての整備推進を求めることにしている。
テーマ別の主な建設関係の提言事項は次の通り。
◇「創造的実行力」で国難を迎え撃つ
▽「攻めの農業」に資する基盤整備の推進―国営事業・補助事業における農家負担の廃止と地方負担の大幅軽減、「攻めの農業」を加速するきめ細やかな基盤整備の制度拡充
◇持続可能な社会システムの再構築に「大胆に挑戦」
▽南海トラフ巨大地震に備える事前防災・減災対策―「南海トラフ巨大地震対策特別措置法」の早期制定、南海トラフ特別措置法に基づく財政支援の強化、「命だけは守る」対策の推進
▽「災害に強く、強靭(きょうじん)な国土づくり」に向けた社会資本整備の推進―国土強靭化基本法の早期制定、国土強靭化の計画的な推進、事業費の年度間変動に対応できる仕組みの構築
▽地域特性を生かした自然エネルギーの導入促進―地方が主役のエネルギー政策の確立、成長戦略につながる自然エネルギー産業の育成支援、防災・減災まちづくりを推進するための自然エネルギー導入支援制度の創設、自然エネルギー事業に参入しやすい環境の整備
▽個性あふれる地域創造に向けて―過疎対策事業における都道府県の役割強化、東日本大震災後の課題に対応した新過疎対策を推進
◇将来への「夢と希望」・日本の「元気と勇気」をふたたび
▽四国新幹線の実現―未着工新幹線の整備を実現するための新たな制度の構築、リダンダンシーと成長戦略の観点から四国新幹線の整備を推進