日本工業経済新聞社(茨城)
2013/05/10
【茨城】県立こども病院改修設計プロポ公告 今月20日に現地説明
県病院局経営管理課は、県立こども病院の改修に向けた設計プロポーザルを公示した。老朽化に伴い外来中庭の改修や2階屋上デッキの整備、屋内共用スペースの改修などを行うため、デザイン検討と設計書を作成する。対象は、RC造3階以上の入院施設を伴う病院や社会福祉施設(入所型)の改修設計を、過去20年以内に元請けした実績など。現地説明会を今月20日に予定。6月14日までに提案書を受け付け、6月をめどに設計者を決める。工程は大きく2段階。外来中庭と屋上デッキは9月末まで設計した後、10月にも工事発注。共用スペースなどは本年度末をめどにまとめ、来年4月にも工事発注する。設計委託費は税込み2720万6000円の範囲内(予定価格はこれを下回る場合がある)。工事費は本年度分に2680万8000円、来年度分に1億6135万3000円を想定。
現病院は、1985年の開院から27年が経過し、床や壁など施設全体が老朽化。また開院後、2号棟(95年)、3号棟(2010年)と増築してきたが、それぞれ内装や案内表示が異なり統一感が失われている。
そのため、共用スペースの壁、床、天井、および装飾を改修し、病院としての清潔感を取り戻し、療養環境や患者サービスなどの改善を図る。また増築を行わず比較的容易に待合いなどのスペースを拡張するため、現在、未使用の中庭(院内保育園庭)などを活用する。
プロポで行う内容は、外来中庭改修工事設計、2階屋上デッキ整備工事設計、共用スペース改修工事設計など。いずれもデザインの検討と工事発注に必要な設計書の作成となる。
プロポの資格要件は、RC造3階以上の入院施設を伴う病院や社会福祉施設(入所型)の改修設計を、過去20年以内に元請けした実績など。
現地説明会を今月20日午後1時に病院内会議室で開いた後、資格要件をもとに審査し、プロポ提出者を3〜5者程度選定。対象者へプロポ提出を要請する。6月14日までに提案書を受け付け、同21日にプレゼンテーション審査する。
審査では、基本要件や監理体制、患者、診療面、環境などへの配慮といった共通事項を評価するほか、外来中庭、屋上デッキ、内装の各工事ごとに評価の視点を設ける。
6月末をめどに設計者を決めた後、7月から外来中庭と屋上デッキの設計に着手。これを9月末までにまとめ、10月にも工事入札を行い、12月から来年2月末をめどに施工する。
一方、屋内共用スペースなどの設計は11月から着手し来年3月末までにまとめる。その後、来年4月にも工事入札を進め、6月から着工する予定だ。
想定経費として、税込み2720万6000円を設計委託の範囲内としたほか(予定価格はこれを下回る場合がある)、本年度の施工監理委託に242万円、工事費に2680万8000円。来年度の施工監理委託に288万円、工事費に1億6135万3000円を想定。ただし来年度の予算は減額の可能性もあるとした。
なお、屋内共用スペースなどの設計には、並行して進める配管修繕計画の内容を反映させる予定。配管の劣化診断や修繕を行うもので、ことし5〜6月にかけて委託先を決めた後、7〜8月に診断、9〜10月に修繕計画をまとめ、来年4月にも工事入札。同6月から着工予定。