建通新聞社四国
2013/04/30
【徳島】駐在所2カ所新築など13年度営繕
徳島県警察本部は、2013年度の営繕計画で応神町など2カ所の駐在所新築や石井警察署本館棟の耐震改修設計、警察職員住宅のPFI事業を推進させる計画だ。駐在所については現在設計中で、6月に既設の解体工事、年内に建築工事の発注をそれぞれ目指す考え。また、PFI事業については積和不動産グループとの契約を急ぐ一方、県警本部として、既設職員住宅の解体に向け設計を外注する方針。
<駐在所新築>
既設の応神町吉成駐在所(徳島市応神町吉成)と多家良駐在所(徳島市多家良町)を改築するもの。4月中旬から両施設について、象企画(徳島市)で設計を進めており、7月末には設計を完了させるほか、早期着工に備えて6月には既設の解体工事を発注する計画。
新応神町吉成駐在所の計画規模は木造2階建て延べ120平方b。現敷地の近隣地約71平方bを借り受け、その拡張スペースに整備する。既設は先行して解体する。既設は鉄筋コンクリート造2階建て延べ80平方b程度。
新多家良駐在所の計画規模は木造2階建て延べ100平方b程度。既設を解体し、跡地に整備する。既設は鉄筋コンクリート造2階建て延べ80平方b程度。
<石井警察署耐震改修>
防災拠点施設として、耐震化を図る。対象は本館棟で構造部材、非構造部材のほか、設備関係も電気・管・空調それぞれで整備する予定。
既設規模は鉄筋コンクリート造3階建て延べ1185平方b(1977年度建築)。13年度に設計(5月1日開札予定)、14〜15年度にかけて工事する。07年度に策定した県有施設の耐震化計画で、15年度までに耐震化を図るとした最後の施設とされ、整備が急がれている。
<PFI事業>
民間資金などを活用したPFI的事業による「城東町」(徳島市)と「日開野町」(小松島市)における警察職員住宅(仮称)の設計・建設・管理・運営事業。
今後、事業予定者の積和不動産中国グループ(代表企業―積和不動産中国、構成員―積水ハウス徳島支店)との基本協定締結や仮契約を急ぎ、県有地の無償貸付に係る県議会の承認を経て7月には本契約を図る予定。順調なら同グループで一部建物の着工と完成が13年度内に見込まれるほか、県警本部でも既設職員住宅の14年度解体に向けて設計を13年度に実施する計画。
建設施設などの概要としては、城東町で3棟81戸、日開野町で1棟9戸を整備する計画。また、プランニングは独身・単身用でユニットバスとトイレ、キッチン、洗面化粧台などの水回りのほか、ウォークインクローゼットやクローゼット、玄関収納も有した住戸を提案。専有面積は1戸当たり30平方bを見込んでいる。
事業の実施期間は6月の県議会承認後から45年(平成57年)8月31日までで、同住宅の建設・管理および運営を行う期間は、各住宅(棟)の県有財産貸付契約発効の日から30年間(13、14、15年度議決)。本契約後のスケジュールとしては、14年3月に城東町の第1棟と日開野町の住棟の完成と供用開始、15年2月の城東町の第2棟の完成と供用開始、16年3月の城東町の第3棟の完成と供用開始を予定している。
一方、県警本部としては、城東町において、既設職員住宅2棟の解体(新設する第2棟と第3棟の計画地にかかる住棟)を14年度に実施する計画(日開野町は更地のため必要なし)。既設住棟はいずれも鉄筋コンクリート造4階建て(24戸)としている。
<その他>
本庁舎の自家発電装置更新を上半期に発注する。その他、徳島東警察署の耐震化について引き続き検討を進める考え。
東署については12年度から内部で在り方検討が進められており、順調なら7月ごろには改築か移転かといった何らかの方向性が示される見通し。順調なら早期の事業化に向けて、さまざまな手法を検討するため、県外視察などを行う計画。