福島建設工業新聞社
2013/04/19
【福島】会津若松市/電子入札全面実施へ/県内市町村初、11月から
会津若松市は今年度、電子入札システムを本格導入。11月上旬からの入札案件で全面実施する。国土交通省や県などでも用いられる電子入札コアシステムに対応したASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)方式を採用。現在、制限付一般競争・郵便入札を採用している工事130万円以上、設計委託など50万円以上の入札案件での導入を想定している。市では市入札参加登録者に対して、8月から9月にかけて研修会や説明会を開催し導入への理解形成を図る考え。電子入札の本格導入は、県内の市町村では初めて。
入札の透明性や公正性のほか、参加業者の利便性と事務負担の軽減などを目的に導入する。市では16年度から制限付一般競争に郵便入札を採用、23年度からは市水道部、24年度からは市長部局で電子閲覧を実施するなど、電子入札の導入を見据えた準備作業を進めていた。
国、県で電子入札が定着しつつあることや、入札参加者から早期導入について強い要望もあったことなどから導入を決め、今年度当初予算に関連予算を初めて計上。日本建設情報センター(JACIC)へのコアシステム使用料、システムサポート業務委託料、システム導入初期設定作業委託料など電子入札導入事業費として497万3000円を予算化した。
電子入札の対象となるのは随意契約や見積もり合わせを除く、制限付一般競争を採用している予定価格130万円の工事と50万円以上の工事関係委託業務で、ほぼ全入札案件を想定している。
市では5月末をめどに、電子入札システムを運用するサービス提供事業者を決定し、その後、市の入札制度に合わせたシステム設定を行う。並行して紙入札での参加基準やシステム障害発生時の対応、技術資料提出方法やJV応札、本人認証に必要なICカードの不正使用時の対応などを定めた運用基準の作成作業を進めて、8月から9月にかけて入札参加資格登録業者に対する研修会や説明会を開催する。
市では、試行期間を設けず11月からの本格実施となることから、市契約検査課内に参加者用として応札用パソコンも設置して電子入札への理解形成を図る。このほか、これまで8割ほどだった電子閲覧についても100%閲覧を目指すとともに、電子納品についても今後検討を進めていく方針。