静岡県は、県が管理する道路、港湾など交通基盤部が所管する社会資本の長寿命化計画行動方針をまとめた。方針では、2003年度に策定した「土木施設長寿命化行動方針(案)」を、これまでの長寿命化の取組結果や国などの取組状況を参考に見直すとともに、維持管理目標の考え方を明確に示している。今後、維持管理に掛かるコストの低減と予算の平準化を目指した中長期管理計画の策定を進める。
見直しのポイントは、対象施設の追加、維持管理区分の見直し、施設点検の効率化など。対象施設の追加は、優先的に取り組む施設として漁港、空港、公園、農業水利の4施設を加えて12施設とした。
また、維持管理区分の見直しでは、構造物系施設(橋梁、舗装、トンネル<本体工>、水門<土木構造物>、樋管など)と、設備系施設(道路照明施設、トンネル<付属物>、水門<機械設備>など)に分けて、維持管理目標を設定することとした。
これにより、各施設の特性をより反映した劣化予測や管理水準の設定を行い、中長期管理計画の策定を進める。
同計画は、維持管理目標に沿った具体的な点検や補修・更新の時期、内容を示すもので、計画に沿って点検や補修に取り組むこととなる。12施設の計画策定状況は、各施設で進捗に差はあるが、2017年度までに全ての施設の完了を目指す。このうちすでに策定を完了し、事業実施している施設は舗装、橋梁、公園、農業水利の4施設。策定中が水門・陸こう(大規模施設は事業実施している)、ダム、港湾、漁港、下水道の5施設で、検討中がトンネル(一部設備関係で事業実施)、斜面の2施設。空港が新規着手予定となっている。
また、県は市町が取り組む長寿命化計画に対し、人材支援・計画策定などの支援をするための窓口「社会資本長寿命化・市町サポート窓口」を設置した。
問い合わせ先−静岡県建設技術監理センター技術支援第2班・電話054(268)5004
(2013/4/17)
建通新聞社 静岡支社