建通新聞社(神奈川)
2013/04/16
【神奈川】神奈川県企業庁 「箱根地区水道事業包括委託」 委託料50億余を債務負担で 5月公募
神奈川県企業庁は、「箱根地区水道事業包括委託」について、2013年度予算に債務負担行為として、50億3831万円を設定した。この金額内で、同地区の水道事業全般を民間に委託する。5月に民間事業者を公募し、8月に提案書を受け付ける。審査を経て、10月に事業者を決定。12月に契約を締結する予定だ。
同事業は、水道事業の広域化、公民連携、海外展開などの動きが活発化している中、箱根地区の給水区域をフィールドとして提供し、新たなビジネスモデルづくりにつなげるための第一歩とするもの。
事業期間は14〜18年度の5年間。委託するのは、@管理(庁舎管理、広報など)A運営(受付、料金徴収、量水器点検)B施設関連(施設の運転監視制御、水質管理、工事など)C危機管理(災害・事故時対応、体制強化など)Dその他(箱根温泉原水供給など)−の各業務。
地区の給水戸数は4298戸で、給水人口は6189人。年間使用水量は、253万8056立方b。計画1日最大給水量は2万立方b。
2013年度予算には、一般会計1606万円と限度額50億3831万円の債務負担(13〜18年度)を設定した。債務負担がほぼ、5年間の委託料の上限となる見通し。
実施方針によると、事業者の選定方法は公募型プロポーザル方式とし、県企業庁職員と有識者で構成する「審査会」で審査。その結果を基に企業庁が選定事業者を決定する。応募者の形態は単独事業者または共同事業体。県入札参加資格者名簿(工事または一般委託)に登載され、神奈川県内に本店、支店または営業所を有する者などが要件となる。選定された民間事業者は、特定目的会社を設立して運営に当たる。
業務要求水準書によると、工事などの業務を外部に発注する場合は、@地元企業(同事業の給水区域内、箱根町内、または県内の企業)への発注に努めることA県企業庁と調整し、優良工事施工業者および社会貢献企業を対象とする工事の発注に配慮すること―とする。