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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/04/16

【群馬】片品村、スキー場整備工事6件に4・3億円

 片品村は、来年2月の全国中学校スキー大会開催に向けて、今月下旬から来月にかけて武尊休養施設改修工事2件と土木関連工事6件の発注を行う。当初予算には建物構築物工事費2億5850万円、道路橋梁工事費1億8000万円、工事監理を主とする事業委託費1560万円、機械器具購入費1億1310万5000円を計上している。会場となる花咲地内の武尊牧場スキー場は、15年の冬季国民体育大会でスキー競技が開かれることも決定。同村は担当部署の職員を増員し、10月いっぱいの工事完成を目指して整備を進めていく。

 本年度当初予算における普通建設事業費8億6000万円のおよそ半分を国体(全中スキー大会)準備事業が占めている。昨年度秋に一部工事を先行させる考えもあったが、降雪などもあり全工事を本年度に実施することとなった。同スキー場は今月末まで営業しており、その後速やかに工事へ移っていく。
 建物構築物工事は、同スキー場にある武尊休養施設(ロッジまきば)の改修工事とクロスカントリーコース造成工事の2件。工事費2億5850万円もおおむね半分ずつという配分。
 休養施設はRC造平屋一部2階建て、延べ床面積1158uという規模。管理棟と宿泊棟がT字型で構成、宿泊棟は大小17部屋を備えている。老朽化に対応し、屋根および外壁の改装工事と管理棟部分の改装工事に取り組む。工事は2分割して発注する意向。昨年度時点で予定した宿泊棟の改装工事は全中大会終了後に改めて検討する。改修設計は石井設計(前橋市)が担当した。
 クロスカントリーコースは、同スキー場三合平に1周L5qコース(基本幅員10m)を新設する。管理道の整備を含み、3工区に分離し発注する。野芝を敷いた草地のコースを整備し、夏期にも使用可能な施設とする。測量設計は日本森林林業振興会(東京都文京区)が作成。越本地内の「水芭蕉クロスカントリーコース」は畑地などを通過するため、冬期しか利用できなかった。
 道路橋梁工事は、同スキー場内を走る村道の改良工事を3分割発注する。休養施設の南L約1qについて、現道幅員3・5mをW7mの2車線道路へ拡幅する。また、L2q間に待避所10カ所を設置する。測量設計業務は高崎測量(高崎市)が担当した。
 同スキー場は夏期、放牧地として使用されている。国体終了後の施設活用では、標高1500mという立地を生かし夏期の高地トレーニング施設構想がある。用地面では休養施設近くに400mトラックの設置も可能。一般的に数週間から数ケ月単位でアスリートの滞在が見込める。今秋開通予定の国道120号椎坂バイパスによりアクセス性も良くなることから、集客性などの調査を進めていくもよう。