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建通新聞社(中部)
2013/04/16

【愛知】地域貢献評価継続 中部地整が総合評価二極化で

 国土交通省中部地方整備局は、総合評価落札方式の二極化の2013年度からの本格導入に伴い、同方式の運用ガイドラインの改定内容を明らかにした。同局独自の運用による配点では、地域精通・貢献度の評価を二極化対応後も継続することを明示。施工能力評価型では最大10点を地域精通・貢献度に配点し、技術提案評価型S型では最大5点を地域貢献に設定する。施工実績に関しては、設計数量などに基づいて大きく3段階の評価を設定。工事成績は、評価を6段階から7段階に細分化する。
 国交省は、総合評価落札方式の二極化として、従来の簡易型▽標準型▽高度技術提案型―を、施工能力評価型(T・U型)と、施工能力に加え技術提案を求める技術提案評価型(AT〜AV・S型)に再編する。中部地方整備局はこれに伴い総合評価方式の運用ガイドラインを改定した。
 ガイドラインの配点方針では、技術評価点について、技術提案▽企業の能力など▽技術者の能力など―を評価項目とした。「地域精通度」「地域貢献」を企業の能力の中で評価することとし、同局の運用方針として、10点を上限として配点することにした。施工能力評価型では、地域要件を「県内」とした場合に最大10点、「管内」とした場合に最大5点となる。技術提案評価型S型では、地域貢献を最大5点で評価する。
 配置予定技術者の施工実績は、より同種性が高い▽同種性が認められる▽類似―の3段階で評価する。実績工事の発注主体に応じて、細かな配点を設ける。同種性の評価は、工事内容に応じて、設計数量などを基準に設定する。基本的な考え方として、設計数量相当の実績を「より同種性が高い工事」、同種の条件を備えた工事を「同種性が認められる工事」とした。
 配置予定技術者の役職に応じた加点は、総合評価の型式ごとに異なる値を設定。技術提案評価型S型では、過去の工事経験を重視し、監理技術者を2点▽現場代理人を1点▽その他を0点―とした。施工能力評価型T型では、それぞれ1点▽0・5点▽0点―の加点となる。一方、施工計画の提出を求めない施工能力評価型U型では、若手技術者の育成に配慮し、役職に応じた加点は行わない。
 工事成績の評価は、二極化による配点の増加(5点→最大8点)に伴い、従来の6段階から7段階に細分化。全工事の約78%が工事成績75〜80点の中に収まっている状況を踏まえ、配点に有効な差をつけるため、従来ひとまとめに評価していた工事成績76〜78点を、76点と77〜78点に分けた。結果、工事成績の評価は81点以上▽80点▽79点▽77〜78点▽76点▽75点未満―となった。
 このほか、評価対象となる担当技術者の資格を拡大し、登録基幹技能者などの評価を分任官工事にも拡大試行する。対象となる資格は、舗装施工管理技術者▽PC技士▽地すべり防止工事士▽登録基幹技能士▽建設マスター▽現代の名工▽コンクリート診断士▽コンクリート(主任)技士―など。