建通新聞社四国
2013/04/12
【香川】県、13年度も民間建築物の耐震化推進
香川県は、緊急輸送道路沿道の民間建築物の耐震診断・耐震改修を促進するため、高松市や坂出市など4市1町に、耐震診断・改修などへの補助を行う。
緊急輸送道路沿道建築物等耐震対策支援事業として、2013年度予算に耐震診断・耐震補強設計補助600万円、耐震改修および建て替え補助3000万円を計上している。
東南海・南海地震などによる大規模災害の発生時に県下の緊急輸送道路沿道の建築物などが倒壊し、道路を閉塞すると、救急救助活動や緊急物資の輸送などの機能が損なわれるため、県では2011年度から補助制度のある市町を通じて、国の交付金制度を活用した耐震化を促進している。
13年4月1日現在、補助制度を持つ市町は高松市、坂出市、観音寺市、さぬき市、宇多津町の4市1町。13年度の耐震診断・耐震補強設計の県費補助限度額は6件分(1件100万円、計600万円)。耐震改修および建て替えの県費補助限度額は2件分(1件1500万円、3000万円)。
県の支援事業による補助対象建築物は、地震により倒壊し、緊急輸送道路を閉塞する民間住宅・建築物=図=で、住宅以外の建築物・マンションでは地階を除く3階以上、延べ床面積1000平方b以上。緊急輸送道路は、県下で1次輸送確保路線(県庁所在地と空港、高松港や坂出港など防災機能強化10港を連絡する広域輸送に必要な主要幹線)483・9`b、2次路線(1次路線と役所など主要な防災拠点を接続)219・2`b、3次路線(1、2次補完)180・2`bの計883・3`b。
ただし、4市1町では、独自の補助要綱、例えば高松市、坂出市、観音寺市の場合は国勢調査による人口集中地区のDID地区を選定しており、同地区に接する緊急輸送道路沿道などの条件があり、補助対象は129件(棟)に及ぶ。支援事業による耐震診断の実績は4市1町で11年度2件、12年度5件。高松市は11年度以前から独自に補助を実施してきたため、これによる3件を加えると10件の実績。このうち2件が耐震補強設計に進んだ。