日本工業経済新聞社(茨城)
2013/04/11
【茨城】神栖市 3カ年実施計画を策定 防災公園や波崎地区避難ビル
神栖市は、総合計画後期基本計画(2013年度〜17年度)に基づく3カ年実施計画(13〜15年度)をまとめた。事務事業の合計は281事業で概算事業費の総額は1561億6200万円。市震災復興計画に掲載した事業を中心に、市民の視点から既存事業の選択と市民ニーズに合致した重要性の高い事業への集約を進めた。盛り込んだ主な事業は、防災公園整備、波崎地区防災拠点施設(避難ビル)整備、波崎第一中学校校舎改築、堀割地区の液状化対策工事など。(6面・7面に主な事業一覧)
計画は、施策の大綱別に@市民と協働のまちづくりA安全性の高いまちづくりB人を育み、若者をそだてるまちづくりC健康でひとにやさしいまちづくりD自然環境と調和したまちづくりEくらしの質を高めるまちづくりF新しい産業活力にあふれたまちづくりG健全な行財政のまちづくり―の7項目に分類。
@には11事業10億8700万円を設定。主な事業は、コミュニティセンター管理運営事業で14年度に大野原コミュニティセンターふれあい広場の改修工事を進めていく。
Aでは災害避難施設整備事業や砂山都市緑地津波対策事業、砂丘等整備事業、交通安全施設整備事業などを実施する。事業数は14事業で概算事業費は91億9800万円。災害避難施設整備事業では波崎地区防災拠点施設(避難ビル)の整備を進めるとともに、避難タワーの実施設計や建設工事も盛り込んだ。
Bは教育関連の事業が中心(66事業164億1800万円)。本年度から第二学校給食共同調理場建設工事の設計に着手し、17年度の完成を目指していく。あわせて旧矢田部学校給食共同調理場は解体撤去する。
学校施設は耐震化を進め、より安全で安心できる教育環境の確保に努める。期間内に波崎第一中の校舎改築をはじめ、矢田部小・太田小・波崎西小・波崎第二中の校舎を耐震化する。体育館などは、13年度に植松小と柳川小、14年度に息栖小・矢田部小・波崎小・波崎西小・神栖第二中・波崎第二中、15年度に大野原小・軽野小・軽野東小・須田小・太田小でそれぞれ耐震補強工事を実施する予定。
このほか、市民体育館の耐震補強工事や海浜温水プールの改修工事、石塚運動広場の防球ネット設置工事などを盛り込んだ。
Cでは福祉関係の58事業(791億7800万円)を進める。主な事業としては、高齢者交流事業でむつみ荘運営・旧むつみ荘解体および多目的広場造成工事を実施するほか、公立保育所や福祉センターなどの施設管理を行う。
Dには公園の整備や管理、太陽光発電システム設置補助など10事業19億6100万円を盛り込んだ。このうち神之池緑地公園再生事業では街灯のLEDを進める。(仮称)南浜緩衝緑地公園整備事業は13年度に設計から工事まで実施する予定。いきいきランド再生事業では、大型複合遊具やエントランス広場、休憩施設、園路などを整備する。
Eは(仮称)土研跡防災公園整備事業のほか、道路や上下水道などインフラを中心に整備する。事業は55事業で概算事業費は427億2500万円。また、市街地液状化対策事業では、地権者の同意を得てから堀割地区など約40haについて先行して液状化対策工事を実施する予定。
Fは農林水産業や観光関連の事業をメーンとし、漁港の整備なども行う。主な事業では、砂丘荘跡地周辺整備事業で14年度まで公園整備工事を進めていく。28事業の概算事業費は30億6600万円とした。
Gの事業数は39で概算事業費は25億2900万円。市庁舎改修事業として庁舎の給排水管改修工事や屋上防水改修工事を13年度に計画。また、14年度からの事業として庁舎の耐震設計も盛り込んでいる。
さらに、近い将来に着手することが見込まれる市庁舎整備事業について、市庁舎整備市民懇談会の提言を受け、14・15年度で今後の整備の方向性を検討していく。