日本工業経済新聞社(茨城)
2013/04/09
【茨城】県企業局 12年度の事業実績
県企業局は、2012年度の主要事業実績をまとめた。12年度は関城浄水場〜水海道浄水場間の増圧ポンプ場整備や、霞ヶ浦浄水場T期改築が完了。鰐川、利根川、涸沼川の3浄水場で改築や設備更新を進めている。管路の耐震化も12年度から着手し、10カ年で完了予定。そのほか、13年度をめどに水海道浄水場への高度浄水処理施設、新水処理技術の実用化に向けた検討、古河ルートの配水管整備を経営基盤の強化に向けて計画的に進めている。
まず浄水場間のバックアップ体制として、関城浄水場から水海道浄水場にかけての増圧ポンプ場の整備を12年度末までに終えた。また自家発電設備(ガスタービン)の整備を12年度事業として那珂川浄水場で実施したほか、本年度までの2カ年事業で鹿島浄水場でも実施中。
さらに浄水場を対象とした太陽光発電設備と蓄電池の整備を、本年度まで2カ年で進めており、12年度は霞ヶ浦、利根川、阿見、鰐川などで実施。本年度は新治、水海道、涸沼川の各浄水場へ設置予定。
老朽施設の改築では、04年度から進めてきた霞ヶ浦浄水場T期改築が完了。
鰐川浄水場の改築は08〜15年度で事業費が76億円。12年度に中央監視制御設備の更新や管理本館の受変電設備工事などを実施。12年度末の進捗見込みは42・7%。
利根川浄水場の設備更新は09〜15年度で事業費72億円。12年度末の進捗見込みは42%。12年度は中央監視制御設備の更新と取水ポンプの機械設備工事などを実施した。
涸沼川浄水場の設備更新は11〜13年度で事業費8億円。12年度に中央監視制御設備を更新した。進捗は12年度末の見込みで15%。
管路の耐震化については、管路更新事業化計画を12年度に策定し、21年度までの10カ年で進めている。事業費は640億円。対象管路は323q(上水158q、工水165q)。
そのほか計画的な事業展開として、水海道浄水場へ高度浄水処理施設の導入を09〜13年度まで進めている。事業費は42億円。本年度は高度処理施設の土木や建築、中間ポンプ機械、オゾン機械設備を整備。進捗見込みは12年度末で56・5%。
また新たな水処理技術の実用化に向け、09年度から進めてきた民間企業との共同研究の成果を検証した。13年度から効果の実証を行う予定。
県西広域工水の古河ルート整備は、日野自動車の進出に伴い08〜14年度で進めている。配水管の延長が17q(φ400o6・9q、φ300o10・1q)。事業費は21億円。12年度は配水管を2・3q(φ400o0・5q、φ300o1・8q)布設した。12年度末の進捗見込みは76%。
工業団地への企業誘致では、阿見東部工業団地に進出する雪印メグミルク鰍フ工場が14年度下期から操業予定。江戸崎工業団地には潟_ブルエーが7月から操業を開始する。