日本工業経済新聞社(群馬)
2013/04/08
【群馬】県教委管理課が県立高校の長寿命化で調査実施
県教育委員会管理課は県立学校施設の長寿命化を図るため、本年度から2カ年で劣化状況調査を進めていく。対象施設は耐震補強工事と同様の延べ床面積が200u以上で、2カ年で77校にある925棟を調査する。このうち、本年度については450棟を対象に調査を実施し、業務は5月中にも群馬県建築士事務所協会、または群馬県建築設計センターへの委託となりそう。調査終了後には、長寿命化を図るための長期保全計画を課内部で策定する方針で、2015年度中の取りまとめを目指す。その後、同計画に沿って各種工事を進めていく。県教育委員会では長寿命化を前提とした調査およびそれに基づく計画策定は初となる。
同課は現在、県立学校の耐震化を進めているところだが、柱や梁、屋根といった主構造体とは別に付随する屋根の防水面や外壁、給排水・衛生設備、電気設備などの長寿命化を図るため、本年度から2カ年で劣化状況調査を実施。同課によると、調査は近接目視や打音検査、指触検査などを想定。劣化状況調査のほか、施設の改修履歴も確認するという。
調査対象は77校にある925棟で、本年度は450棟の調査を進める。具体的な調査箇所については地域バランスを考える必要があるため、現在検討中だ。本年度の当初予算には、450棟の調査費として1800万円を確保しており、来年度は残棟数の調査費を要望していく。
業務は、5月中にも群馬県建築士事務所協会、または群馬県建築設計センターへの委託が濃厚で、遅くとも年内中には調査を終了させたい考え。
調査後は結果を踏まえ、老朽化の進行に応じたグループ分け・優先順位を付け、長期保全計画の策定へと移行する。計画策定については15年度中を見込んでいる。同課は県立学校耐震改修計画に基づいて現在、15年度末までに県立学校の耐震化を終了させる予定のため、耐震化が終了後、引き続き長期保全計画に沿って長寿命化に向けた各種工事に入っていく。