建通新聞社四国
2013/04/02
【徳島】安井建築設計を特定 競艇場改築基本計画
鳴門競艇場の施設改善(改築)を計画している鳴門市企業局は、施設改善基本計画・基本設計を策定する設計事務所を決めるため実施していたプロポーザル競技で、3月末までに最優先交渉権者を安井建築設計事務所(大阪市中央区)に決めた。必要な手続きを経て4月からの業務開始を目指す。順調なら9月末の基本設計の完了が見込まれている。
プロポーザル競技には、指名4者のうち3者が参加。庁内に設けられた委員会で審査が行われ、各委員から出された3者の提案の順位をそれぞれ事務所ごとに加点し、その総計が最も少ない安井建築設計事務所の提案を採用することに決めた。
採用された提案(施設案)は、今後策定する基本計画の中で大きく変わる可能性もあるが、多層型が一般的の競艇場において、1フロアを基本とする今までにない単層型の施設案を提示した点が特長とされる。また、総事業費が40億円程度という縛りがあったため、鉄骨造で延べ床面積が6500平方b程度と、比較的規模の小さい施設案が提案されている。このほか屋内で1110席、屋外で840席程度の観客席、市民が一体的に利用できるイベント広場などが盛り込まれている。
今後は4月から基本計画・基本設計に着手し、9月末までに同業務を完了させ、年度内には実施設計に移行する予定だが、その間事業コストのさらなる圧縮や消費税対策なども考慮しながら準備していく考え。場合によっては実施設計・施工一体型の発注なども視野に入れ、検討が進められる見通し。
同事業は、国交省が進めている撫養港海岸桑島瀬戸地区における海岸保全施設整備事業に伴い、整備期間中レースを休止し、その際老朽化した施設の改善(改築)を図るもの。レースは2014〜15年度で休止することにしており、その間で既設の解体・改築などを進めていく計画。