建通新聞社四国
2013/03/29
【高知】高知県自治会館が移転新築へ 4月上旬に公募型プロポで基本設計を公告
高知県内の市町村および事務組合などで構成する高知県市町村総合事務組合(高知市本町5ノ2ノ3 管理者・有岡正幹安田町長)は、高知県自治会館新庁舎の移転新築を計画しており、基本設計者を公募型プロポーザル方式で選定するため、4月上旬に同組合のホームページに要領を公告する。県内外を問わず、同程度以上の規模の実績がある者を対象とする方針。
新庁舎は、高知県森連会館(高知市本町4ノ1ノ35)の場所に建設する。今後は、基本設計を8月末まで進めた後、引き続き実施設計を2014年3月末まで行う。既存施設の解体を含めた建築工事は14年5月〜15年10月の工程で進める予定。
基本構想案によれば、構造は鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造または木質ハイブリッド構造のいずれか、または併用とし、6階建て延べ3800平方b程度を想定。1階に駐車場、2〜6階に執務室、会議室、研修室などを配置する。
主な機能は、市町村の自治振興を支援する拠点として、大会議室(300〜400平方b程度)、中会議室(100〜150平方b)、小会議室(50平方b)、町村会会長室、町村議会議長会会長室、事務局長室、事務室(16人)、応接室を配置。意見交換や情報収集の場としての役割として、談話室、書籍・インターネット閲覧室(50〜100平方b)。研修施設として第1研修室(120〜200平方b)、第2研修室(180〜260平方b)を設け、仕切り壁を可動式として一体的に使用できるようにする。このほか、県の関係課室やほかの公的な組織が入居できるよう、余裕を持たせたフロア設計とする。
地球環境に配慮した庁舎機能として、内装は可能な限り木質化を図り、使用する木材は高知県内産を原則とする。太陽光発電などの自然エネルギーを積極的かつ効率的に利用する機能の整備を図るほか、断熱性能、日射遮蔽性の高い材料などを採用し外部からの熱負荷の低減を図り、雨水の利用、各種節水システムを採用し水資源の消費低減を図るなど省エネルギー対策機能も盛り込む。
災害時における庁舎機能の維持では、南海トラフ巨大地震に対応した免震性能とし、浸水予想高(1〜2b)より高い階層に執務室、会議室、各種設備などを配置する。また停電時での庁舎機能を維持させるため、自家発電システムを導入する。
現在の自治会館は1981年に建設され、耐震診断を行った際に補強または改築の必要ありと判定された。またエレベーターなどの施設の老朽化や、施設そのものが手狭であることから、高台へ移転するため施設の売却を決めている高知県森連会館を購入し、移転改築を進める。