北海道建設新聞社
2013/03/22
【北海道】フード特区機構が新年度に実証施設設置−ビジネスモデル確立へ
北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区(フード特区)の推進母体として昨年4月に発足したフード特区機構が21日、同機構の業務内容について周知する説明会を札幌市内で開いた。植物工場を活用したビジネスモデルの確立に向け、2013年度中に実証試験施設を設置することを報告した。
同機構に参加する食関連の企業関係者ら約200人が参加した。
理事長を務める北海道経済連合会の近藤龍夫会長は「特区事業の実施を通じ北海道の自立的発展と国の経済成長への貢献を目指したい」とあいさつ。道経済部の竹林孝食産業振興監は「食の付加価値向上に向けた取り組みは北海道の未来にとって必要」と述べ、環太平洋連携協定(TPP)を取り巻く問題に適切に対処していく一方で、特区関連の事業を推進すべきとした。
事業内容を報告した佐藤靖史事務局長は、昨年実施した植物工場導入に関する調査の結果を踏まえ、13年度は実証試験施設を設けてビジネスモデル確立に向けた動きをより具体化させることを伝えた。鮮度保持技術を活用した農産物の輸出拡大にも力を入れる考えを示した。
また、道経済部食関連産業室の今西昌志主幹が、フード特区事業の一環として4月から始まる食品機能性表示制度の概要について説明。機能性表示をする商品の募集を6月にも開始するとし、「秋口には(表示を付けた商品が)店頭に並ぶようにしたい」と述べた。