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建通新聞社
2013/03/21

【大阪】近畿地方整備局 段階選抜はWTOのトンネル・改良工事で継続、高度技術提案型に加算方式導入を検討

国土交通省近畿地方整備局は、2013年度に段階選抜方式を20者以上の参加者数が見込まれるWTO(標準T型)のトンネル工事、改良工事で引き続き試行するほか、高度技術提案型で加算方式の導入を検討する。また、総合評価方式の二極化に伴い、分任官工事(施工能力評価型)の技術審査業務を代表事務所に集約。3月19日の総合評価委員会で了承された。
 段階選抜方式は12年度に、近畿自動車道紀勢線西津浦トンネル工事など一般土木4件、鋼橋6件の計10件で試行。その結果、「鋼橋と非WTO工事は入札参加者数が比較的少ない」「WTO(標準U型)は、技術提案、ヒアリングともに差が付きにくい」ため、今後は試行しないこととした。
 WTO(標準T型)は1次審査(技術提案)で上位5者を選び、2次審査で技術提案+ヒアリングを実施。20者以上の参加が見込まれる工事で絞り込みのメリットが大きいため、トンネルや改良工事で引き続き試行する。ただし、手続き期間が155日間と従来方式に比べ50日程度長くなることから、2次審査以降の審査期間の短縮を図る。
 高度技術提案型は12年度に4件で試行。評価点の最も高い技術提案に基づき予定価格を算定するため4件とも調査基準価格以下となった。調査基準価格が実質的な意味を成していないだけでなく、低入札調査によって事務手続きに負担が生じるといった課題が残る。
 13年度は天ケ瀬ダム再開発トンネル放流設備吐口部他建設工事で高度技術提案型を予定するが、加算方式の導入を検討するなど、課題解消に向けた施策を講じる考えだ。
 このほか、各事務所の技術審査担当課で行っている技術審査業務を代表事務所へ集約し、積算業務と技術審査業務の分離体制を強化していく。