日本工業経済新聞社(群馬)
2013/03/21
【群馬】関東地方整備局、企業、市の3者で水防協定
ミツバ(阿久戸庸夫代表取締役社長)と桐生市(亀山豊文市長)、国土交通省関東地方整備局(森北佳昭局長)の3者は19日、「株式会社ミツバと周辺地域の水防体制に関する協定書締結調印式」を開催した。当日は、同社の阿久戸社長、桐生市の亀山市長、関東地方整備局の森北局長をはじめとして関係者ら約30人が集まり、全国でも初となる企業を中心とした地域の水防体制協定を締結した。
開会に先立ち、阿久戸社長は「東日本大震災やタイの大洪水を受け、災害に対するリスクマネジメントへ力を注ぐ企業が増えている。災害に対するシミュレーションを実施し、真剣に災害対策をしていきたい」と話し、続いて森北局長が「全国各地で豪雨による被害が頻出している。自然災害をすべてハード施設で押さえることは現実的ではなく、今回のようなハードとソフト両面での対策が必須となっていく。企業が中心となって行政、地域住民と一体となった地域の水防活動を実施するという全国のモデルとなる活動と高く評価している」とあいさつした。
その後、「事業所の水害対策に関する検討会」の結果報告が行われ、それを基として作成された協定書が3者間で締結された。
今回の協定は、関東地方整備局は水防体制構築のための情報提供を、桐生市は浸水防水資材の提供や水路の改修を実施し、それらを受けミツバが避難確保計画や浸水防止対策を作成し、洪水時には一時避難所を提供するなど企業を中心とした地域防災力の推進するなどの内容が盛り込まれている。
協定調印後、亀山市長が「今回の調印式を契機として協力して地域防災に一層努めていきたい」と述べ、今後のさらなる防水対策強化を誓った。