建通新聞社
2013/03/14
【大阪】国際物流戦略チーム 第9回本部会合、大阪湾岸道路西伸部の早期事業化を
関西の産学官で組織する国際物流戦略チーム(本部長・森詳介関西経済連合会会長)は3月13日、第9回本部会合を大阪市内で開き、今後の取り組みを確認した。国土交通省近畿地方整備局の谷本光司局長は、国際コンテナ戦略港湾の阪神港について「補正予算で93億円を計上したほか、2013年度予算で京浜港と合わせて400億円を投入し、機能強化を図る見通し」と説明した。
冒頭に森会長は「関西活性化の鍵は、陸海空の連携とユーザー目線、そして“アジアの中の関西”という視点だと考える。昨年は新名神の未着工区間が凍結解除されたほか、淀川左岸線延伸部の環境アセスメントに入るなど、ミッシングリンク解消に向けた取り組みも加速している。今後は産業強化に結び付ける方策を検討しなくてはいけない」とあいさつ。
大阪港埠頭会社の川端芳文社長は、12年10月に神戸港埠頭会社とともに特例港湾運営会社として指定され、15年度までに経営統合する考えを明示。内陸部からの集荷を促進する施策として、阪神港へのコンテナ貨物の陸上輸送コスト削減を目指すインランドポート実証実験を12年10月〜13年9月に進め、改善策を講じながら本格事業実施への移行を図るとした。
阪神高速道路会社の山澤倶和社長は、大和川線の一部が3月21日に、淀川左岸線が5月25日に供用開始することを報告。大阪湾岸道路西伸部については、「09年に都市計画決定されたものの、財源の問題で事業化に至っていない。高速道路の渋滞解消、大規模更新のためにもネットワーク整備を急ぐ必要がある」と早期事業化を求めた。