建通新聞社四国
2013/03/12
【愛媛】県 JR松山駅周辺立体交差事業
愛媛県は、主要事業のひとつであるJR松山駅周辺立体交差事業に2012年度2月補正と13年度当初予算案で合わせて38億1967万円を盛り込み、13年度も事業の推進を図る方針。予算の国庫補助部分は未確定だが、行き違い線橋梁や車両基地・貨物駅周辺の整備促進と松山駅周辺地区の用地買収に注力する。
各区間の進捗と今後の予定は次の通り。
【高架区間(松山市美沢2丁目〜空港通1丁目)】用地買収の図面を一部作成し、2月に地元説明会を実施。今後、物件調査などを経て13年度から用地に本格着手する。用地面積は側道・高架部合わせて1・7f。
【北伊予駅改良区間(松前町神崎、出作)】12年度から用地買収に着手しており、取得した箇所では順次、埋蔵文化財調査を行う。本格的な調査が必要ないと判断した部分から一部工事着手したい考え。本格調査が必要な箇所は工事に入るまでに時間がかかる可能性がある。用地面積は約950平方b。
【車両基地・貨物駅区間(伊予市上野、上三谷〜松前町鶴吉)】区間の用地買収はほぼ完了。JR委託で進めている線路の盛土下にボックスカルバートを設置する平松第2架動橋工事を継続する予定で、本体工は13年度で完了し、取り付け部は14年度前半までかかる見通し。また、南北道路については基地の下を通す地下道部に着手する予定で、地下部分はJR、前後の取付部各80bは県が発注する。道路幅員は5・5(9)bで片側歩道付き。さらに車両基地へのアクセス道路として整備している砥部伊予松山線バイパスのうち、伊予川内線〜車両基地手前の篠田橋(大谷川)までの区間・延長約500b、幅員6(7・5)bを3月に供用する。基地外周道路については、埋蔵文化財調査が不要な箇所や調査を終えた箇所から順次整備を進めており、北外周道路は総延長1`のうち3カ所・計485bが発注済み、南外周道路は総延長1・3`のうち1カ所73bが発注済みとなっており、13年度も引き続き延伸を図る。基地の敷地造成については、埋蔵文化財調査の進捗に応じてJRが13または14年度に発注する見通し。造成面積は6・3fを見込んでいる。
【行き違い線区間(松山市土居田町〜市坪西町)】車両基地とセットで複線化するための線路工事を進めている。JR委託事業として既存線路の東側に仮線を建設中で、今秋に線路を仮線へ切り替え石手川橋梁の本体架け替えに着手する。また、踏切を撤去するための市道余戸96号線の付け替え工事が進んでいるほか、石手川架動橋が3月に竣工予定。県は前後の取り付け道路整備を促進し(発注済み)、5月には付け替え市道の切り替えを行う予定。同区間で県が担当する工事はほぼ終わっているが、JR複線化に伴う線路沿い市道部分の改良として水路整備、舗装を進める。