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建通新聞社
2013/03/08

【大阪】近畿防災連絡会開催 映像情報伝送路の多重化など方針

 近畿地区の防災・危機管理に関わる55機関が一堂に会して、災害発生度の対応などを情報共有する「近畿防災連絡会」が3月7日に大阪市内で開かれ、和歌山県沿岸部における今後の検討方針などを決めた。
 近畿地方整備局の谷本光司局長は、「阪神・淡路大震災だけでなく、近畿地区にも毎年、大規模な災害が発生している。本日は、国の想定見直しを踏まえて、これからの対応を考えたい」とあいさつ。
 その後、各機関が取り組み概要を説明。事務局側が、地震対策に関する最近の動きを伝えた。
 今後の取り組み検討方針としては、@災害時対応の連携強化A映像情報伝送路の多重化B映像監視カメラの設置C物資物流調査の実施D防災訓練の強化−などを決めた。
 映像情報伝送路の多重化は、地震・津波による被害を想定して、和歌山河川国道事務所〜紀南河川国道事務所間の伝送路を多重化する。阪和道に敷設された光ケーブルネットワークを利用。多重無線回線網との統合化を図る。これにより、和歌山県沿岸部に、▽主ルート(国道42号光ケーブル)▽迂回(うかい)ルート(阪和道光ケーブル)▽多重無線回線網(サブルート)−のループができる。
 映像監視カメラの設置は、和歌山県のすさみ町と那智勝浦町に広域監視カメラを設置。発生直後の被災状況を瞬時に把握する。
 物資物流調査は、京阪神都市圏交通計画協議会が主体となり、多業種のアンケート調査を実施。発着する物流の実態、立地状況、社会資本整備に対するニーズ−などを把握する。2013年度から課題整理や、取りまとめ方針の検討を行う。
 「近畿防災連絡会」は、南海トラフ巨大地震など広域で大規模な災害に対し、円滑に対処することを目的に具体的連携策を検討する。近畿地区所在の高速、鉄道、ガス、電力など38機関と、国の17機関で構成。