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日本工業経済新聞社(群馬)
2013/02/26

【群馬】梅田浄水場総事業費90億超−15年度から本体着工

 桐生市は、3月議会の経済建設常任委員会において(仮称)梅田浄水場建設計画中間報告の内容を明らかにした。それによると、概算総事業費として90億9107万5000円を試算し、その内訳としては工事費が88億4672万5000円、委託費が2億4435万円となっている。建設予定地は、一級河川桐生川に面し現在は、梅田清流広場として活用している敷地約2万9000uで、浄水処理方法は急速ろ過方式、排水処理方式は天日乾燥方式で1日に3万4500立方mの浄水量を見込んでいる。今後のスケジュールとしては、来年度から2カ年で実施設計を行い、2015年度から本体工事に着手し、市制施行100周年、水道創設90周年となる20年度末の完成供用を目指す。

 中間報告の中では、それぞれの施設規模は明らかにしていないものの、概算事業費を公表しており、総事業費として90億9107万5000円を試算。そのうち総工事費は88億4672万5000円で、内訳は浄水場築造工事に63億円、場外配管工事に24億1075万円、新エネルギー利用設備工事に8106万円、周辺環境整備工事5491万5000円となっている。委託費としては、これまでの委託費を含め2億4435万円となっており、2011年度は日水コン(東京都新宿区)に基本設計を委託し、本年度は建設予定地となっている梅田清流広場(A約2万9000u)の測量と地質調査を実施。来年度当初予算案には、実施設計委託に3780万円を計上しており、委託方法については現時点では明らかにしていない。
 (仮称)梅田浄水場は、浄水処理方法に急速ろ過方式を、廃水処理方法に天日乾燥方式を採用しており、計画浄水量は1日3万4500立方mを見込んでいる。建設するのは、着水井兼粉末活性炭接触池、急速撹拌池、フロック形成池、沈でん池、中塩素混和池、急速ろ過池、後塩素混和池、浄水池、排水池、排泥池、濃縮槽、天日乾燥床、管理棟などで、浄水池の上部は清流広場としても活用する。そのほか原水を利用して発電を行う小水力発電設備の設置を行う。今後のスケジュールは、来年度から2カ年で実施設計を委託し、2015年度から浄水場本体と導送水管の工事を平行して着手、20年度3月の稼働を目指している。
 市内には現在、元宿浄水場と上菱浄水場の2施設があり、どちらも老朽化が進み、施設の更新が課題となっていることから、(仮称)梅田浄水場の建設を計画。同施設の完成によって、一級河川渡良瀬川と一級河川桐生川を2極化し、災害時や水質事故の際に飲料水の相互供給体制が確立できるほか、自然流下による電気代の削減なども見込まれている。