日本工業経済新聞社(群馬)
2013/02/19
【群馬】新消防庁舎5分割発注へ−伊勢崎市
伊勢崎市は、来年度から本体工事に着手する消防本部庁舎建設事業の事業費として、新年度当初予算案に3億1754万5000円を計上したほか、併せて進める消防救急無線デジタル化整備事業に1億2500万円を投入する。各工事は2カ年で進めるため2014年度を限度とする債務負担行為で、庁舎建設へは12億9151万1000円、無線デジタル化へは7億3191万円を設定。新庁舎の総工費には約17億円を見込んでおり、工事発注は建築工事、電気設備、空調設備、給排水設備、造成工事の5分割で発注する予定。本体工事は7月ころに一般競争入札で公告し9月市議会への上程が見込まれる。現在は、設計を担当している昭和設計(東京都目黒区)が3月15日の納品を目指し、最終の詰めを行っている。
伊勢崎市消防本部庁舎は、1970年の竣工当時以来43年が経過している。庁舎の老朽化に対応するため、設備面では受変電設備や冷暖房設備を改修して維持してきたが、利用者の安全確保や災害応急対策の実施を確保する上で極めて必要性が高く早急な建て替えが必要との判断から今回の運びとなった。
計画では現有敷地約7000u内の南側に新庁舎RC造4階建て、延べ床面積約4000u(仮眠室棟含む)を建設するもの。新庁舎の1階は緊急車両車庫で、はしご車など11台の緊急車両が入る。仮眠室棟は2階建てで新庁舎と併設して整備する。
このほか別棟も建設し、小型車14台分が入る小型車両車庫と訓練棟を備える。小型車両車庫は10年間のリース契約を採用予定。14台分の車庫とは別に多目的スペースを確保し、このスペースを新庁舎建設期間中の緊急車両用車庫として活用する。
今後の発注の流れは、4月に小型車両車庫と敷地拡張部の造成工事をそれぞれ発注し、7月ころをめどに既存の車庫棟および仮眠室棟の解体工事を含む本庁舎の建築工事が公告となる見通し。2年の建設期間を経て完成するスケジュール。2015年度は、旧庁舎の解体と新訓練棟の建設に着手し事業を完了させる。
当初予算案にある事業費の内訳は躯体工事に2億97万円、電気設備に4134万6000円、空調設備に3415万5000円、給排水設備に1801万8000円、造成工事に1000万円を計上している。
また、新庁舎建設に併せて実施する消防救急無線デジタル化整備事業は、当初予算案に1億2500万円を計上。防救急デジタル無線と高機能消防司令センターの整備工事を行う。新庁舎の4階に通信指令室を配置し、既存の機器や無線設備は総入れ替えでアナログ方式からデジタル方式へと変更する。発注時期も新庁舎のスケジュールに沿って7月公告の9月市議会への上程が濃厚。