建通新聞社四国
2013/02/19
【徳島】県教委 県立高校総合寄宿舎耐震化 当初予算案に設計費など
徳島県教育委員会は、1965年前後に旧耐震基準で建築された県内に6カ所ある「県立高等学校総合寄宿舎」を耐震化や住環境などの整備後4カ所に再編する。このため2013年度から改築または耐震補強などを図り、これら4寮の整備を進める計画だ。13年度当初予算案に調査・設計費として3093万円を盛り込んでいる。順調なら改築については13年度の早い時期に設計者選定を行うなどして設計に着手し、年度内の工事発注を目指すことにしている。
現在の6寮体制から麻植と美馬の2カ所を15年度末に廃止し、徳島・阿南・美馬東部・三好の4寮体制に統合再編するもので、統合再編の際、既設の老朽化し耐震性も低く手狭な寮について、必要に応じて改築や耐震補強、内外装改修などを行う。また、住環境整備に当たっては現在の4人部屋から2人部屋に変更するなど、1人当たりの床面積を8平方b程度に拡張することにしている。
計画では、徳島寮(徳島市)については、敷地内に改築1棟とそれに伴う既設の解体、既設1棟の耐震補強改修を予定。現在の徳島寮(定員120人)は、1963年度に建築された鉄筋コンクリート造4階建て延べ1109平方b棟と68年度に建築された同造2階建て延べ614平方b棟で構成。統合再編では、合宿所機能を盛り込むほか、定員を男女で88人とする計画。
13年度以降のスケジュールとしては、改築について設計者をプロポーザル方式で選定し、設計を進め、補正予算で工事費などを確保した上で年度末までに工事を発注する。14年度内の整備完了を見込む。耐震補強改修については別途、13年度中に設計を行い、こちらも14年度内の完了となるよう早期の整備に備えていく。
阿南寮(阿南市)については、近隣地(現時点で阿南工業高校の校地)に建て替えを図る。現在の阿南寮(定員96人)は、女子棟・男子棟ともいずれも65年度に建築され、同造2階建て延べ406平方b、同造平屋228平方b、同造2階建て延べ511平方bで構成。統合再編後は定員50人を見込む。
13年度以降のスケジュールは、徳島寮の改築対象の寮と同様に早い時期に設計者選定をプロポーザル方式で行い設計を進め、工事費などを補正予算で確保した上で年度内の工事発注、14年度内の整備完了を目指していく。
美馬東部寮(美馬市)についても、阿南寮と同様に近隣地に建て替えを図る。こちらは候補地の確定を急ぐ一方、徳島・阿南と同様に設計者選定をプロポーザル方式で実施するなど、こちらも年度内の工事発注を目指し、必要な手続き・準備を進めていく。現在の美馬東部寮(定員100人)は、女子棟・男子棟ともいずれも75年度に建築され、同造3階建て延べ820平方b、同造2階建て延べ238平方b、同造2階建て延べ400平方bで構成。再編後は定員50人を見込む。
一方、三好寮(三好市)については、既設を耐震補強など大規模な改修で対応する計画。現在の三好寮(定員84人)は、68年度に建築された女子棟(同造2階建て延べ642平方b)、69年度に建築された男子棟(同造2階建て延べ381平方b)で構成。
13年度は診断・設計などを行い、14年度以降の整備着手を目指すことにしている。こちらは15年内の整備完了を見込んでいる。再編後の定員は42人を見込む。